セパージュはカベルネ ソーヴィニョン74%、メルロ20%それからノートン6%。
「ノートン」というのはあまり聞きなれない品種だけど、これは醸造長のブルース・ガットラヴさんが新たな試みとして栽培しているアメリカ系の品種だそうです。 第一印象は「柔らかいワイン」。カベルネ独特の香りや味わいがすぐに広がってきますが、強く、硬いボルドーのような主張の強さは感じません。ただし暖かい地方のボルドー系によくあるような果実味主体でもなく、バランスのよい、エレガントで繊細なワインでした。 ボルドーのワインを飲むと、私はいつもひんやりした冷たさのようなものを感じます。ときどきブルゴーニュが「官能的」、ボルドーが「知性的」と評されるのはこの「冷たさ」のせいかなとも思ったりするのですが、このワインにもやはり「ひんやりとした」快感が確かにありました。 その一方でたとえ外国由来の品種であろうとも、日本のワインを飲むとなぜか「懐かしさ」のようなものを感じる気がします。「ほっとする感じ」と言い換えてもいいかもしれません。日本のものだと知って飲んでいるからそう思うだけなのかもしれませんが、なんだか不思議な気もします。 #
by inwine
| 2007-11-09 13:38
| 日本ワインを飲む
デラウェアにはとにかく「甘い」という印象があったのだけれど、このワインは一味違った。口に含んだ時から甘みは強く感じるんだが、ただそれだけじゃなく、がっしりした骨格を感じる。例えていうと、ぶどうを種や皮ごと丸かじりしているみたい。渋みや酸味がしっかりと甘さを支えている感じです。魚介類より、鶏肉や野菜をグリルで焼いてシンプルに味付けした料理なんかに合いそうな気がする。よく冷やしてスイスイ飲みたいワインです。
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by inwine
| 2007-11-07 15:02
| 日本ワインを飲む
中野坂上のスタンディングバー、「プチ コニシ」へ。
ワイン販売で有名な酒屋さん、藤小西が店舗奥で営業しているお店だ。 この日、店内は大賑わいで活気に包まれていた。 カウンターで、まずグラスワインを注文。黒板に書かれてあったココ・ファーム・ワイナリーの「甲州F.O.S 2005」だ。 説明書きによれば「甲州の軽くサッパリとしている印象をくつがえすボリュームと予想を超える複雑な要素が次々と押し寄せます。」とのこと。店員さんからは「赤ワインに近い作り方です」との説明もあった。「黄金の甲州」と似たタイプだろうか。 一口飲むと、まず甘い樽香。そして説明のとおり、赤ワインのようなこってりとしたボリュームが広がる。確かにユニークなワインだった。やっぱり「黄金の甲州」とどこか通じるところがありそうだ。これを2杯いただいた後、酒屋店舗で購入したタケダワイナリー「サン・スフル」を持ち込んだ。そう、このお店は隣の店舗で買ったワインを店内に持ち込めるのだ。 「サン・スフル」は酸化防止剤無添加の自然派ベリーA。微発泡していたが、それもまた良し。 少し冷やしてもらい、美味しくいただいた。 料理のメニューはバルっぽいおつまみから本格的なものまで。今回は3品ほどしか頼まなかったが、どれもかなりのウマさだ。(写真は生ハムのディップ。) それとこのお店のもうひとつの魅力は店員さんの感じのよさ。女性を中心に若いスタッフがきびきびと接客をこなしている。 カウンターの隣ではおじさんがマンガを読みながら、ビールを美味しそうに飲んでいた。 立ち飲みならではのざっくばらんな雰囲気でいいカンジだ。 結局、2時間ほどいてビールやスパークリング、赤のグラスまで飲み、おみやげにワイン3本を抱えて帰宅。充実の夜だった。 #
by inwine
| 2007-11-04 13:08
| 日本ワインを飲める店
自宅でパエリアとルバイヤート甲州。肉と魚介が両方入ったパエリアは、守備範囲の広い甲州にきっと合うはずと試してみた。予想は的中。いろんな具材をばっちりひきたててくれた。でも、もうちょっとパワフルなワインでも良かったかな。この手の豪快な料理には甲州は少し繊細すぎるのかも。
ブイヤベースっぽい感じだとどうなるんだろうか。機会があれば試してみたいと思います。 #
by inwine
| 2007-11-02 10:58
| 日本ワインを飲む
今回の訪問で最後に訪れたのは丸藤酒造さん。
ルバイヤートワインでおなじみの有名な醸造所だ。 国道のJA直売所近くから斜面を登ると、すぐに看板が見えてくる。 距離はほんのわずかだが傾斜は少々きつく、なまった体の私は少し息切れしてしまった。 途中、小学生の男の子が「こんにちは」と声をかけてきた。 勝沼の町を歩いていると出会った子供たちが必ず挨拶をしてくれる。 学校の指導なのだろうが、訪問者にとってはうれしい歓迎だ。 中に入ると女性が迎えてくれ、試飲をお願いすることができた。 カウンターにずらりと並んだボトルを、次々にグラスに注いでくれる。 醸造所の方にお話をうかがいながら、試飲をするのはやはり楽しい。 日本の食べ物にはやはり日本のワインが合うのでは、という意見に深くうなずく。 このワイナリーでは限定品なども含めて、実にさまざまな種類のワインを世に出している。 写真にあるのは、そのほんの一部。 1つ1つにそれぞれ異なる想いがこめられていることが、お話から伝わってきた。 ヴィンテージの差や樽の使い方の違いで、同じ甲州ぶどうも性質はまるで変わってくる。 それをどう美味しく、個性あるワインに仕上げるかが作り手の腕の見せ所なのだ。 お邪魔したのは数十分ほどだったが、帰る頃にはすっかり日が落ちていた。 購入したワインのほとんどは宅配便で送っていただき、 「ルージュ2004」と「甲州2002」を1本ずつだけ持ち帰ることにした。 今日はワイナリーをめぐる途中で、直売の野菜を買っている。それに甲州名物「ほうとう」も。 家でそれを鍋のように囲み、ルバイヤートワインを堪能するつもりだ。 高速バスの停留所に歩いて向かうと、歩道橋の上から月がのぞいていた。 #
by inwine
| 2007-11-01 10:58
| ワイナリー訪問
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