ボー・ペイサージュのリリースパーティーに参加してきました。例年は夜だけだったそうですが、今年は昼夜の2部開催です。
新ヴィンテージ、注文はしたものの買えるかどうかは不明。でもひと通り飲んでみたいしな…と迷ったあげく、思い切って昼夜参加を決意しました。 出されるワインはそれぞれ違うので、全部で9種類のワインを味わえることになります。いやー贅沢。バチが当たりそう。 昼の部の会場は渋谷の「bongout noh」。あの目黒の名店、「キッチン・セロ」と同系列のお店です。パーティーには女将の岩倉さんも参加。料理の説明などをしてくれました。 前菜は「サヨリのカルパッチョ トマトのジュレとともに」そして「カリフラワーのクレームブリュレ」です。 真ん中のステッィクはサヨリの皮を焼いて香りを出したモノ。ジュレの酸味、皮の香ばしさ、クレームブリュレのクリーミーさをシャルドネのそれぞれの要素と合わせる作戦だそうです。 うん、どれもウマイ!特にクレームブリュレのほのかな甘みと濃厚さが、ふくよかなシャルドネとバッチリでした。さすがです。 シャルドネの外観は見事な金色。アタックでは酸がしっかりと感じられますが、口に含んでからの味わいはまさにクリーミー。豊かな果実味と同時に、甘い木の実のような独特の香りが印象的です。 次に登場したのはメルロー100%の「ラ・モンターニュ」。2005年と2006年の垂直です。合わせる料理は「馬肉の2種のお寿司」と「独活・タラの芽・蕗の薹のフリット」、さらに「おまけの馬肉のカルパッチョ」。 お寿司は桜の葉の塩漬けで香り付け。米はワインと同じ津金産の玄米だそうです。 バルサミコのソースがかかっているモノと何もかけていないモノの2種類があり、それぞれ2006、2005と合わせてみてくださいとのこと。凝った仕掛けに期待が高まります。 フリットの横に添えられた赤い塩は、沖縄の塩とモンターニュを煮詰めて作ったもの。これがワインとフリットをつなぐ役目をするということでしょう。 馬肉と春の山菜をメルローで合わせるなんて大胆な試みに思えますが、はたして相性は? ウン、悪くない! 山菜は苦味が先にたつ気がしたのですが、土っぽい感じがメルローの同じ要素とうまく結びついて何とも魅力的。ナルホド、こういうことか~。 馬肉のお寿司もやはり和と洋がうんぬんというより、肉の鉄っぽさと酢の穏やかな酸味がメルローのがっしりしたボディを引き出している感じです。 2006の方はシャルドネ同様、酸がしっかり。輪郭のはっきりしたワインという印象ですが、時間経過とともに次第に柔らかみを帯びてきました。やはりボー・ペイサージュならではの官能性がはっきり感じられます。これは数年寝かせておくと、スゴイワインになりそうな気がします。 2005は2006に比べ、色や香りに明らかに熟成感があります。しかしボリューム豊かでチャーミング。特に香りはすばらしいの一言。草や土の香りの中に、どうしようもなく魅力的な甘い何かが立ち上ってきます。味わいのバランスも、1年熟成した分だけ2006年よりまとまっている印象です。 岡本さんによれば2005年は非常に恵まれた年で、2006年は厳しく収穫量も少なかった年だったそうですが、ワインのポテンシャルは2006年のほうがあるような気もしました。たぶん年を重ねるだけ良くなっていくのでしょう。「樹齢の高さ云々の話はあまり信用していないけれど、そういう要素もあるのかもしれないと思いました」と岡本さん。来年も再来年もさらに楽しみです。 そしてメインは丸茄子とペコロス。右端に肉もありますが、このお皿の主役は肉でも野菜でもありません。なんと「ソース」。仔羊を煮詰めたモノだそうで、野菜はこのソースを食べるためにあるとのこと。こちらも楽しい仕掛けです。 ワインはカベルネフランの「ラ・ボア」。 ・・・。いやー、すごいワインでした。変な言い方ですが、カベルネフランとはとても思えません。この品種にはやや地味で単調な味わいという印象が強かったのですが、ワインは一言で言って「芳醇」。スケールの大きさを感じさせながらも、角張ったところはまったくありません。メルローよりもやや果実味が前に出ながら、旨みの余韻がいつまでも続きます。 もちろん料理も絶品でした。野菜の滋味とソースのコクが、繊細なワインを引き立てる印象です。 今回、テーブルでご一緒した方はお二人。もちろん初対面でしたが、最高のワインと料理を楽しみながら、楽しくお話をさせていただきました。 「料理ウマイ→ワイン進む」の法則に伴い、ついついお代わりも何杯か…。夜の部のことが頭をよぎりつつも、気合の入った料理とワインを堪能した会でした。(夜の部編に続く)
by inwine
| 2008-04-16 17:17
| 日本ワインを飲める店
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