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セミナー「甲州種ワインの明日を読む」
「県内トップワインセラーが語る甲州種ワイン「現在の顔」「明日の顔」」~甲州種ワインの明日を読む」という長い名前のイベントに参加してきました。レストランや酒販店など「売る側」の方々が中心となったディスカッション形式のセミナーです。会場は勝沼・ぶどうの丘のイベントホール。しかしこの日は前日から大雪の予想でした。

無事に帰ってこれるか少々不安な気もしますが、とにかく出発です。

特急券を買ってホームに向かうと、あれ? 到着の電光掲示がありません。あわてて駅員さんに聞いたところ、「信号機故障で遅れます」との返答。

「(遅れは)どのくらい?」
「さあ… 一時間ぐらいじゃないですか」

… 仕方がないので、コーヒーを飲みながら待つことに。結局40分ほどの遅れで出発しましたが、なんだか先が思いやられるようなスタートです。

イベントは2時開始。でも寄り道をしていて10分ほど遅れてしまい、席に着いたときにはパネリストの話が始まっていました。メンバーは下記の方々。

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長谷部賢氏(大月市 長谷部酒店店主/シニアワインアドバイザー)

小牧康伸氏(北杜市 ヴィンテージゴルフクラブ レストラン支配人/シニアソムリエ)
北村和人氏(甲府市 洋麺屋「楽」店主/シニアソムリエ)
新田正明氏(甲州市 リカーショップ新田店主/ワインアドバイザー)
古畑昌利氏(甲府市 山梨日日新聞社編集局文化部記者/ワインエキスパート)

「甲州ワイン販売の昔と今」「消費アップに必要なこととは?」「甲州が世界に認知されるための必要条件」(ちょうどこの日の朝、イセハラの輸出の話題がNHKで取り上げられていたそうです)などのテーマについて、それぞれの方が意見を述べると言うスタイルです。

微妙に見解が異なる部分もあったようですが、甲州ワイン(ひいては日本ワイン)の普及・販売の現状は決して満足できるものではない、という問題意識は皆さん共通していました。ワインの売り方(エチケットなどのイメージ戦略や「ワインは高級で難しいもの」という先入観の克服など)を中心に、販売・サービスの現場にいる方の率直な意見がうかがえて、非常に興味深い体験ができました。現状ではワイン作りの現場、売り手、そして消費者、それぞれの側が構造的な問題点を抱えているようです。

素人として私が感じたのは、「もっと簡単に買えるようになればいいのに」という素朴な思いです。
近所の酒屋さん、あるいはコンビニ・スーパーで、高品質・低価格のワインが気軽に買えるようになるだけで、自然と普及は進む気がしてなりません。もちろん生産量の問題などもあるでしょうが、日常の食卓への普及という観点からみると、一般消費者が「飲んでみたくても、どこで買えばいいか分からない」という現状はちょっともどかしい気もします。問題は流通の「戦略」にもあるのかもしれません。

ところで今回のセミナーの中で、面白い数字が挙がっていました。

「現在、帝国ホテルで扱っている国産ワインは白9品目・赤11品目」
「日本の成人が年間に飲むワインは平均約3本(フランスは約80本)、国産ワインの消費量は全体の30%」
「ソムリエの数は全国で1万2531人、山梨は207人」

この数字をどう見るかは人それぞれだと思いますが、私は日本ワイン、意外に健闘してるなと感じました。

セミナーの後は、参加者全員でちょっとしたゲームをして終了。何人かの参加者の方にご挨拶しながら出口へ向かいます。

心配していた雪は…こんなでした。(勝沼ぶどう郷駅のホームからの風景です。)

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なんとか家へ到着してテレビを付けたら、電車はすでに運行中止。ぎりぎりセーフでした。
by inwine | 2008-02-13 17:09 | そのほか
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