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日本のおかずを訪ねる。<3>

さて「日本のおかずを訪ねる。<豚の生姜焼き編>」の後半です。

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ワインを軽く味見したあと、いよいよ生姜焼きをパクリ。
ちなみに今回は、youtubeでみつけたタモリ倶楽部のレシピで作ってみました。肉に粉をまぶして、油を使わないという一風変わったスタイルです。

うん、ウマいです! 小麦粉を使った分、とろみがついているのが他の生姜焼きと一味違う。
粉で肉の旨みを閉じ込めるのがミソだそうですが、言われてみればそんな感じもするかも。やるな、タモリめ。

焼き油を使わず、また醤油やみりんを使ったタレが直に染みこんでないために、肉のうまさが素直に伝わってきます。
ただその反面、いわゆる「下手味」の楽しさは控えめ。しょっぱいタレと脂身がガツンと激突するような、学生街食堂風のパンチ力はありません。
しみじみとやさしい美味しさでした。そういえば子供の頃、家で食べてた生姜焼きってこんな感じだったかもね。

ではいよいよワインを。まずはベリーAから。

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こ、これは…。

イイ! 正直、予想以上の相性の良さです。 

ベリーAのやさしい果実味と肉の甘い旨みが、実に良い感じでマッチ。驚きました。
明らかにワイン単体で飲むよりも美味しさが増しています。
あまりひいき目のコメントはしたくないんですが、これはマジでイイです。
ワインが料理の良さを引き出し、料理もワインを美味しくするという両方引き立て系の理想的なマリアージュ。
タレに直接ベリーAを入れたら、もっと美味しくなるかもと思ったほどです。

予想以上の相性に驚きつつ、次はローヌを。
前回も書きましたが、ワインだけを飲んだ限りでは意外に好感触。ベリーAよりもストレートに豚肉との相性をイメージできました。
たぶん醤油ダレとの相性も悪くない気がします。

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まずワインを一口。やっぱり美味しいです。この値段ならデイリーワインとして最高かも。
次に生姜焼きを一口。

アレ? 

もう一度、ワインをゴクリ。

おや? 

妙にタンニンを鋭く感じます。うーん。原因は?

すぐ分かりました。「生姜」です。


生姜独特の刺激がワインの渋みとケンカして、全体的にとても硬質な印象を受けます。
さっきまで穏やかだった人の表情が、なんだか急に硬くなったというか。
別のたとえをすると、ベリーAと生姜焼きの組み合わせはちょうど磁石の両極。近づけると自然に寄り添っていきます。
けれどローヌのほうはまったく対照的でした。同極を近づけたように、すーっと離れていく感じなのです。

もちろんベリーAにも酸やタンニンはしっかり感じるのですが、なぜかすんなり料理の味と溶け合います。
なぜなんだろうか。タンニンの質が違うのか…。分かりません。

ただし予想通り、醤油ダレとローヌの組み合わせは問題ナシ。違和感は特に感じません。
なのでもっと脂の旨みが前面に出るような料理、たとえば和風スペアリブなんかだったら、かなりイイ感じで合うかもしれません。

一方、ベリーAとタレとの相性はさらにバッチリ。絶妙といえるほどです。
中身は醤油・みりん・日本酒なのですが、純和風なテイストがベリーAの柔らかさとよく合います。
醤油味ベースの他の料理との相性も試してみたくなりました。鶏の唐揚げなんかとはよく合うはずです。

生姜焼きと日仏ワイン対決。結果はある程度予想はしていましたが、ここまで好対照とは。
ワインと食事の相性は大事だな、と改めて発見した気がします。

機会があれば「ベリーA×生姜焼き」、ぜひ試してみてください。今回はかなりオススメです。
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by inwine | 2008-11-12 14:24 | 日本ワインを飲む
日本のおかずを訪ねる。<2>
食卓のフツーのおかずと日本ワインの相性を探る大好評(?)シリーズ、第二弾!
今回のテーマは「豚肉の生姜焼き」です。

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生姜焼きと日本ワインはいかにも合いそうな組み合わせだと前から思ってました。
でもあまり意識して、ワイン一緒に食べたことはないような気がします。はたして相性はどうでしょうか。

ところで、いつもいつも「ムシャムシャ、バクバク。ゴクリ。おお、合う!合うぞ!」などと言ってるだけでは芸がありません。
なので今回は比較基準にするため、一緒に別のワインも飲んでみます。こちらは海外のワインです。

まず日本代表選手。葡萄の品種は、ずばりマスカットベリーA。古い歴史を持つ、日本が誇る交配品種です。
銘柄はまるき葡萄酒の「勝沼新鮮組ベリーA」。

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お値段は1600円。比較的低価格帯で、この品種の「スタンダード」という印象のワインです。

対する海外のワインは豚肉との相性を考えて、グルナッシュやシラーなどのローヌ系品種を探すことにしました。ただし、あんまり酒質や樽のニュアンスが強くないヤツのほうが比較しやすいはず。
そんな条件で見つけたのが、コレです。

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ヴェルジェ・デュ・スュドの「ヴァン・ド・ペイ・ヴォークリューズ・グルナッシュ・シラー」。フランス・ローヌのワインです。
ブルゴーニュの白で有名なヴェルジェが、南仏で「リーズナブルで気軽に楽しめるワインとして、農協が造った葡萄を醸造した」とのこと。
お値段はベリーAとほぼ同じ1780円。よさげです。

早速、ワインをグラスに注いでみました。どちらも色合いはきれいなルビー色。よく似ています。
一口ずつ飲んでみます。

うん、イイ! いきなりですが今回のワイン、どちらもかなーり美味しいです。
ともに親しみやすい果実味が魅力。引っ掛かりを感じるような過剰な要素はまったくなく、すんなりと喉を通っていきます。

ただし酸やタンニンなど各要素の輪郭が、よりくっきりと感じられるのはローヌ。
ベリーAも決して甘いだけでなく、適度な渋みや酸味があってイイ感じなのですが、骨格の強さよりもチャーミングな味わいが印象的です。果実味のボリュームもローヌのほうがあるようです。

この時点で料理との相性をイメージしてみたのですが、意外にローヌもイケるような気がしてきました。豚肉の脂身との相性がよさそうです。
一方、ベリーAのほうは品種の魅力である独特の香りが、タレの醤油といかにも合いそう。

さて、いよいよ実食!

…なのですが、長くなったので続きはまた次回です。
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by inwine | 2008-11-09 12:11 | 日本ワインを飲む