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冬の日記
12月は新潟、関西、長野とあちこちへ行ったのですが、
他にもイベントやワイン会にも、ちょこちょこと参加していました。
関西編がやっとアップできたので、1月の分も合わせてまた日記風にまとめてみました。


x月x日

白馬のリゾートホテル、ラ・ネージュ東館の「日本のドメーヌワインとX'masディナー」に参加。

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ゲストは北海道・山﨑ワイナリーの山﨑和幸さん、山形・タケダワイナリーの岸平典子さん
長野・小布施ワイナリーの曽我彰彦さん、山梨・ボーペイサージュの岡本英史さん。

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華やかな雰囲気の中、素晴らしいワインと料理を存分に楽しみました。

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ワイナリーの方々からは、またもやいろいろと貴重な話を聞かせてもらえました。
初めてお会いした山﨑さんのワインは、同じテーブルに同席させていただいた
鹿取みゆきさん推薦の絶品ワイン。

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少量だけ作られたものだそうですが、北海道のソーヴィニヨン・ブランの実力を
垣間見ることができたような気がします。

その後、某有名酒販店のNさんにお誘いを受け、
二次会にも参加させていただいたのですが、調子に乗って飲みすぎました…。

x月x日

松本に来たついでに、あづみアップル=スイス村ワイナリーに立ち寄りました。
ここは見学はできないので、ワインだけ購入。

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「スイス村」という名前から、リゾートテーマパーク的な場所を
勝手に想像してたんですが、実際はドライブインでした。
長野限定・信州りんごキットカットと安曇野のわさび味かっぱえびせんを買いました。

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x月x日

愛宕山の和食のお店「T」のD氏主催のワイン会に参加。
ワインは参加者による持ち寄り形式です。

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「和食とワイン」って難しそうな感じですが、和食にもいろんな素材や調理法があります。
だから例えば寿司や焼肉とかの直球一本やりと合わせようというのは、ぜんぜん違う。
バリエーションがある分、ワインとの相性も広がります。

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この日も「卵カステラ」と甲州を合わせようとか、いろんなたくらみがあって面白い会でした。

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個人的に一番ヒットだったのは、にごり酒を使った出汁で食べる、尾長鯛のしゃぶしゃぶ。

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これが小布施のシャルドネと抜群の相性でした。
ウチではよく金目鯛のしゃぶしゃぶと日本のシャルドネを合わせるんですが
こちらはにごり酒の風味でこってり感がより出ている分、シャルドネの樽ともよく合います。
美味しかった~。
そういや前回のD氏のワイン会でも、個人的な一番は小布施だったような。相性いいのかな。


x月x日

今日は聖なる夜、クリスマス・イヴ。
我が家でもツリーを飾り、ディナーを作りました。

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食卓を飾ったメニューはもちろん…






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ほうとうです!
この日は鶏肉と豚肉が両方入った豪華ノエルバージョン。大好きな油揚げもたっぷりです。

一緒に開けたワインはこちら。

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合わないわけがないやね。クリスマスバンザイ。


x月x日

正月、成城学園の小田急OXへ。
ここは場所柄もあってか、惣菜コーナーになだ万の高級弁当があったり、
6貫入りの「まぐろ寿司セット」がよく見ると(大間の本マグロ)って書いてあって
お値段3000円(!)だったりする、なんだかおハイソなスーパーです。

そんなわけでお酒売り場も100万円のロマネコンティとかシャトーナントカが
ガラス越しにずらりと並んでたりするんですが、
そんなのをぼんやり見てたら、手前のほうでこんなワインを発見。

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山形へ行ったとき、お世話になった天童ワインです!
東京ではほとんど見かけることがなかったので、うれしくなって購入。
バイヤーの人、やるじゃん。

早速、その日に飲んじゃいました。やっぱり美味しかったです。
じゃんじゃん売れてほしいなあ。


X月X日

ひさしぶりに山梨へ。
まずは塩山洋酒へうかがいました。

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若き後継者、萩原弘基さんが初めて本格的に仕込んだワインを試飲させてもらいました。

印象的だったのはブラッククイーン。
酸が強いというイメージの品種ですが、穏やかな酸味と果実感のバランスがイイです。
ベリーAも素直に品種の個性が現れたワイン。
雑味は少なく、綺麗なワイン造りを目指していることが伝わってきます。

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「まずはクリーンでスタンダードなワインをきちんと造ってから。個性を出していくのはそれからです。」
という言葉の奥には未来への情熱がうかがえます。

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原料供給や醸造法の模索など、チャレンジすることはまだたくさんあると話してくれましたが
その第一歩となるワインを味わうことができて光栄でした。
ありがとうございます。美味しかったです!

その次は蒼龍葡萄酒へ。
やはり後継者である、鈴木大三さんを訪ねました。

鈴木さんが仕込み、現在は熟成中の甲州を少しだけ味見させてもらいました。
実はこの甲州、飲ませていただくのは二度目。
前回は秋だったのですが、そのときとはやはり風味の変化が感じられます。
ふくらみが感じられ、とても美味しい。
いずれ瓶詰めされ、手元に届くワインはまた違う味わいになっているはず。楽しみです。

今回は香りに焦点を置いたという鈴木さんは、
長い経験を重ね、今は新しい個性を追い求めています。
ワインはやはり鈴木さんらしさが感じられる味わい。
「甲州のイヤな部分を出したくないんです」という言葉が印象的でした。

風邪気味という鈴木さんですが
「このワインはこんな風にしたい」「次はこんなワインを」と語る表情は
やはり輝いてみえます。

萩原さんと鈴木さんは歴史あるワイナリーの新たな醸造家。
その二人が新しく手がけたワインを味わうことができました。
なんだかいい一年を迎えられそうです。

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夜は「勝沼人の大地」のリリースパーティーへ。

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「勝沼人の大地」は山梨の内田ぶどう園のベリーAと甲州を特別に仕込んだワインです。
2003年から勝沼醸造に醸造を委託してきましたが、2009年からはダイヤモンド酒造にバトンタッチ。
今回の2008年はいわば節目ともいえるヴィンテージとなりました。

ラインナップは赤、白ともこれまでリリースされてきた歴代のワインがずらり。
比べて飲むことができる貴重で贅沢な機会です。

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すぐに感じるのは各年に共通する個性よりも、むしろ年ごとの造りの違い。
同じ勝沼醸造でも、醸造担当の方は交代しているので、
これはある意味、当然のことなのかもしれません。
もちろん、葡萄の出来や特徴も毎年異なります。

こうして飲み比べていると、各年のワインを取り巻く環境が
なんとなく想像できるような気になります。
ワインにはその年に何があったかが刻まれているのだ、と考えると
ちょっとロマンティックな気もしますが、一方でとても重い意味合いも感じます。

そしていずれのワインにも感じられるのが、やはり葡萄のポテンシャル。
以前、甲州を飲んだときにも思ったのですが、
香りや口に含んだときの印象よりも、飲み込んでから余韻までの厚みが違います。
この凝縮感は葡萄の力あってのもの。さすがです。

個人的に一番感銘を受けたのは赤白ともに、今回リリースされた2008年でした。
バランスがとれていて、もっとも洗練された味わいを感じます。
醸造所が変わったことで、今年からはスタイルもがらりと変わるそう。
新しいワインも本当に楽しみです。

x月x日

神奈川在住ながら、山梨で遠農にいそしむ日本ワインラバーのTさんより
聖護院大根を分けていただきました。

早速、奥さんに煮てもらうことに。

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さらに漬物も。

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「皮は厚く切って」と言われたんですが、皮もきんぴらにしちゃいました。

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味のほうはといえば…

いやーウマイ! 変な言い方ですが、美味しい野菜はホントに美味しい。
ダイエットにはサプリや脂肪分カットの食品よりも、おいしい野菜ですな。
こういうのをガンガン食って、肉を控えると。まあ、無理ですけど。

一言で言うと「甘い」んですが、魅力はなんともいえない味の柔らかさ。
下茹でなどしなくても、大根特有のえぐみがまったくありません。
だからいくらでも食べられてしまうイメージ。

日本酒もいいけど、こんなときはやっぱり甲州です。

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ほかに富山ののどぐろの干物を焼いたんですが、これがまたメチャ旨で
日本ならではの贅沢をじっくりと味わいました。大人になってよかったー。
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by inwine | 2010-01-24 16:24 | そのほか
山形ワイナリーめぐり<4> タケダワイナリー&天童ワイン

山形の旅、最終日はまずタケダワイナリーへ。

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午後1時にうかがう予定だったのですが、少し早めに着いてしまいました。
ワイナリーはまだ昼休み。
「よかったら畑でも見ていてください」のお言葉に、すぐ裏手の畑を見せてもらいました。

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垣根で仕立てられたシャルドネ。樹齢の高そうな幹です。

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下草の奥に隠れた土を、少しすくってみました。

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ふかふかでいかにも水はけがよさそう。鼻を近づけると健康そうないい匂いがします。
自然の力が伝わってくるような土でした。

敷地をさらに進んだ畑もちらっと拝見。こちらは青々した草が生い茂っていました。

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なぜか敷地内ではスプリンクラーが激しく稼動中。
芝があるわけではないのにと不思議だったのですが、この理由は後で判明します。

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1時にワイナリーの昼休みは終了。合図の鐘が鳴り響きます。
まもなく出先から岸平和寛さんが戻られました。

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岸平さんは醸造を担当する社長・典子さんのご主人。
忙しく営業活動に歩き回られ、ワイナリーの顔として活躍されています。
この日も夜から、東京・千駄木ののだやさん主催のワイン会に出席される予定。
ご多忙の中、少しだけごあいさつさせていただきました。

ピノ・ノワールの畑の場所を教えていただき、案内役のスタッフの方と一緒に向かうことに。
ワイナリーの前にはこんな雄大な風景が広がります。

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見渡す限りの葡萄畑はすべて自社の所有です。圧巻の風景でした。
ちなみに先ほど鳴った昼休み終了の鐘は、ちゃんと山の上にも届くそうです。

この日は総出で草刈りの真っ最中。
職場体験に参加していた中学生も作業に加わっていたそうです。
そういえば、駅で改札してくれたのも中学生たちでした。

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しばらく歩いたあと、これかなという場所を発見。
大粒の房がついています。ピノ・ノワールの樹はわずか2列のみ。

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道すがら、栽培担当の方とも立ち話。
「ピノ・ノワールを見に行ったっていうから、場所分かるかなって話してたんですよ。いい葡萄でしょう?」

はい。ホントに元気そうな葡萄でした!

ワイナリーに戻り、設備を見学。まず向かったのは地下の貯蔵室です。

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実はさっきのスプリンクラーはこの真上の地面を冷やしていたんだそうです。
おかげで中はひんやりとした涼しさが保たれていました。

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醸造設備やセラーなどもちらりと見せてもらった後、試飲室で試飲をお願いしました。

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飲んだことのあるアイテムも多かったのですが、やはり葡萄の充実を感じるものばかり。
ベリーA主体の『アサンブラージュ』赤は名前の通り、ブレンドがまさに絶妙。
白(シャルドネ&ベリーA)とともにコストパフォーマンス抜群のワインです。

コストパフォーマンスといえば、定番『蔵王スターワイン』も外せません。
1260円という価格ですが、バランスのよさと優しい味わいはお見事のひとこと。

「キュヴェ・ヨシコ」などのプレミアムワインと、こうしたお買い得なワインの両方が
ラインナップされているのが、タケダワイナリーの魅力です。

今回は『ドメイヌ・タケダ ブリュット シャルドネ 1997』、『蔵王スターアイスワイン 2007』なども購入。
壮大な畑を横目に見ながら、ワイナリーを後にしました。皆さん、お世話になりました!


かみのやま温泉駅から電車に乗り、天童駅へ。次に向かうのは天童ワインです。

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駅からはタクシー。運転手さんが偶然、ワイン好きということでなんだか話が盛り上がりました。

ワイナリーの見学は要予約ということで、今回は試飲のみをお願いすることにしました。
お相手していただいたのは、醸造の責任者・佐藤政宏さん。

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ワイナリーとしての創業は1984年。山形のワイナリーは創業が古いところが多いため、
「ウチは歴史が浅いんです」と佐藤さん。
けれど25年という月日は決して短いとはいえません。

山形に戻る前には、山梨のまるき葡萄酒で修行をされた経験も。もう30年近く前の話だそうです。
ワイン造りの苦労をお聞きしたところ、農家さんとの関係作りについて話を聞かせてくれました。

佐藤さんが山形に戻って仕事を始められた頃は、ワイン用葡萄に関する理解はまだ高くはなく
質の高い葡萄を手に入れるのに苦労したそう。
農家さんを交えてさまざまなワインを飲んだり、交流を深めながら
少しずつ信頼関係を築いていったということでした。

現在、天童ワインのフラッグシップといえるのが『原崎シャルドネ 2006』。

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この「原崎」(ばらざき)というのは地名ですが、
ワインの原料となる葡萄は一軒の農家さんの畑で作られています。
見事な斜面の写真がボトル裏にも貼られていました。

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味わいは品種の個性が真っ直ぐに打ち出された本格派。
樽も使われていますが、葡萄のポテンシャルをマスキングするような過剰な強さはなく
充実した果実の魅力が伝わってきます。中盤のボリュームがしっかりと感じられ、骨格も十分。
また丁寧に作られたことがうかがえる、クリーンさも備えています。
「こういうワインが作りたい」という造り手の思いが伝わってくるようでした。

よりリーズナブルな『山形シャルドネ 2008』もそうした個性の面はまったく同じ。
すっきりと飲める、清清しいワインです。迷わずゲットしました。

「ベリーAはお好きですか?」と聞かれたので「ハイ」と答えると、
「これはよく酸っぱいっていわれちゃうんですけど」と
『荒谷原マスカットベリーA』を注いでくれました。

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エチケットには「マロラクテッィク発酵」の文字がありますが
シャープでキレのある酸がとても美味しい。
山形独特のこの酸がワインにしっかりした骨格を与えています。
「酸っぱい」どころか、魅力そのものだと思いました。

もうひとつ驚いたのは『山形メルロー』。

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シャルドネ同様、メルロの品種個性がトップノーズからはっきり伝わります。
果実味もしっかりとあり、やはり葡萄のよさがうかがえます。
これはいいワインと思い、値段をみるとなんと1500円台。
思わず「安いですねー!」と言ってしまいました。こちらも購入決定です。

「栽培の契約をお願いするには、仕事だけでなく人間性も大事」と佐藤さんは言います。
ここだと決めた農家さんとは、収穫量が決まる前に契約してしまうそうですが
ときにはそうした全面的な信頼を裏切られ、苦い思いもしたことも。
さまざまな苦労を重ねた結果、現在は高品質の葡萄を確保しています。

ただ現在は農家の高齢化が悩みの種。
どの地方でも共通の問題ですが、自社畑を持たないワイナリーではより深刻といえます。
佐藤さんも解決策を模索中。きっと新しい道を見つけ、高品質のワインを造り続けてくれるはずです。

いろいろな興味深い話を聞かせていただき、思った以上に長時間、滞在してしまいました。
佐藤さん、お付き合いいただきありがとうございました!

タクシーを呼んでいただき、ふたたび天童駅へ。
これで今回の山形の旅は終わりです。

全部で7社のワイナリーを回りましたが、栽培、醸造、ワイン造りの方向性など
お会いした方の数だけ違う要素もあり、とても興味深い体験ができました。
一方でどなたもが共有する思いや課題があったのも確かです。
駆け足でしたが、今まで深く知らなかった山形ワインの魅力に、
少しだけ触れることができたような気がします。

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今回も実りのある旅でした。温泉も最高だったし、またすぐにでも出かけたい気分です。
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by inwine | 2009-07-16 17:18 | ワイナリー訪問