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『ボー・ペイサージュと和のテイストのマリアージュ』

地元の名店イタリアン『ラ・マンチーナ』でボー・ペイサージュの会を開催!
今回は国産ワインをあまり飲んだことがないという方、
そしてワインは『飲むのは好きだけど、銘柄などに特にこだわりはない』という
お店の常連さんを中心にお招きしました。
予備知識なしにボー・ペイサージュを飲んでいただき、どんな感想が聞けるか楽しみです。

しかも料理は日本ならではの食材を盛り込んだ、この日だけの特別メニュー。
題して『ボー・ペイサージュと和のテイストのマリアージュ』です。

登場した料理はこんな感じ。

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うーん、ウマそう!
メニューを見てるだけでおなかが減ってきます。

ワインは2007ヴィンテージのアソートセット『A02』。
中身は…

Chardonnay 2007 ★★☆(自然発酵・酸化防止剤不使用)
Chardonnay 2007 ★★★(自然発酵・酸化防止剤不使用・無補糖)

la bois 2007 ★☆★(自然発酵・無補糖)

la montagne 2007 ★★☆(自然発酵・酸化防止剤不使用)×2
la montagne 2007 ★★★(自然発酵・酸化防止剤不使用・無補糖)


リリースから半年近く。今はどんな姿を見せてくれるのか、こちらもかなり期待大です。

まずはキザンのスパークリングで乾杯です。
最初の一品はアミューズの『岩のりとじゃこのゼッポリーニ』。

海苔を使うのは一般的なレシピですが、
今回は中にジャコも隠れていて、さりげなく「和」を演出しています。
(写真撮り忘れました)

ちなみにアミューズってイタリア語では「ストゥッツィキーノ」っていうそうです。
舌噛みそうですね。

ワインはバランスのよい、完成度の高い味わい。
泡も細かく、心地よい口当たりが魅力的です。
甲州らしい爽やかな酸味の一方でシャンパーニュ的な香ばしい風味もあり、イイ感じでした。

そして一緒に桃のカッペリーニを。
ねっとりした黄金桃の甘みとの相性は抜群です。

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この組み合わせですぐに連想されるのは桃とスパークリングのカクテル、ベリーニ。
でも今回の生の桃と甲州には、バーで出てくるあの味よりも、
より親しみやすい日本的な要素が感じられた気がします。

前菜が終わり、ワインもいよいよ主役が登場。
最初は「Chardonnay 2007 ★★☆」です。

リリースパーティーのとき、このシャルドネをムルソーに例えた人がいました。
たぶん、それはグラスに注いでしばらくしてから立ち上ってくる
蜂蜜やバターのような香りのことを指していたんだと思います。

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「穴子のカルボナーラ 山椒の香り」は
クリームの濃厚な味わいと穴子のしっかりした旨みが絶妙にマッチしていて
ボリュームのあるシャルドネとすばらしく合います。
さらに、ほのかな山椒の香りが「和」のスパイスとして
ワインの複雑味を引き出している感じ。

さらに無補糖の★★★も注がれ、飲み比べを。

香りも味わいも違いが感じられますが、印象的だったのは
中盤からフィニッシュのあたりの厚みが、無補糖のほうに
より強く感じられたこと。
ただ、このあたりの微妙な違いはボトル差などの可能性もある気がするので
あまり断言はできません。

やがてワインは白から赤へ。
カベルネ・フランの「la bois」に「北海道産仔鹿のカルパッチョ」を合わせます。

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軽く火を通した仔鹿は柔らかく、クセはほとんどありません。
脂よりも肉そのものの旨みを堪能できる、優しい味わいの料理で、
繊細なワインの香りともうまくバランスがとれています。

紅茶のような香りがなんとも魅力的な「la bois」は
個人的にもとても好きなワインです。
ボー・ペイサージュ独特のミントっぽい香りや甘い果実、オレンジの皮、
土っぽさ、そしてフランらしい青いニュアンスも少しだけあったり
鼻を近づけるたびに、新しい発見をするような楽しさがあります。
参加されたある方は「花束のような香り」と表現されていました。
なるほど。確かにまさしくそんな感じです。

メインの前の一品は「鴨と里芋のアランチーニ」。

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アランチーニとは、いわゆるライスコロッケのこと。
里芋を使うことで、日本の土っぽさがほんのりと感じられ、
やはり土のニュアンスを感じさせる「la montagne」と綺麗につながります。

最後は主菜の「オリエンタルスパイス薫る鴨のロースト 焼き茄子としいたけ添え」。
中華でよく使われる五香粉(ウーシャンフェン)を香り付けに使った鴨の料理です。

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「同じ葡萄品種でもフランス、日本と土地が違えば、ワインの味わいが変わってくるのは当然のこと。
むしろ変わらないほうが不自然。」という岡本さんの言葉通り、
ボー・ペイサージュのワインは他とはまったく違う、独特の個性を持っています。
東洋のスパイスを少し効かせた日本の鴨の味わいも、当然のことながら
フランスの鴨料理とは別モノ。
そのどこか懐かしい味わいは、やはり岡本さんのワインとよく合っていました。

茄子と椎茸の付け合せが、日本の秋らしさを感じさせてくれたのも印象的。

リリース直後は若干、還元的な感じがした「la montagne」ですが
半年たって、かなりいい感じにこなれていました。

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ひととおり食事を終え、思い思いに残ったワインを飲んでいると
自然と話題は岡本さんの話に。
ワイン造りを越えた食と自然、農業などの話題から
青森の佐藤初女さんのことを連想したという方もいらっしゃいました。

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夜もすっかり更けたところで解散。楽しい時間を過ごすことが出来ました。
参加していただいたみなさん、ありがとうございました!

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さらに翌月にはフランの代わりに
プティヴェルドーが入ったラインナップで第二回も開催しました。
このときは国産ワイン好きの面々も二人ほど誘い、やはり楽しい会に。

第一回は会の3時間前に抜栓してイイ感じだったので
第二回は4時間前に抜栓してみました。
かなり開いていて悪くはなかったのですが、もう少し遅くても良かったかなという気もしました。
なかなかむずかしいですね。

プティヴェルドーは、一般的には濃くてインパクトの強烈な品種とされていて
ボルドーではブレンドの際の補助的な役割をしていますが、岡本さんのワインは
土や赤い果実のニュアンスの中に、繊細さが感じられる素晴らしい味わいでした。

前述したように、今回はお店の常連の方々を中心に招いた会でしたが、
皆さん、それぞれに楽しんでもらえたようでほっとしました。
また機会があれば、こんな会をしてみたいなと思います。
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by inwine | 2009-10-28 15:43 | 日本ワインを飲む
駆け足で <3>

x月x日

「2001年高畠シャルドネ樽発酵」を金目鯛のしゃぶしゃぶと。

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しっかりした腰の強さが樽の風味を支えるバランスの良いシャルドネ。
しゃぶしゃぶは金目のアラでダシを。脂ののった濃厚な旨みとバッチリ合います。

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ビールとも日本酒とも違う、日本ワインならではのマリアージュを楽しめました。
(スミマセン。記憶違いでちょっとゴチャゴチャになってて訂正しました。やっぱりためすぎるとダメですね。)


x月x日

阿佐ヶ谷「志ノ蔵」へ。以前にもおうかがいした美味しい鶏鍋のお店です。
このお店のこだわりは「純国産」。野菜、肉などの食材はもちろん、
オリーブオイルなどの調味料、器にいたるまですべてが選び抜かれた日本産。

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料理はシンプルな見た目ですが、じんわりと体に染みこむような滋味に満ちています。
ワインは小布施と金井醸造場を。シアワセな気分でした。

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x月x日

渋谷・クヨールにて「ボー・ペイサージュ2007 リリースパーティー」。
昨年は昼夜参加という強行スケジュールでしたが、今年はおとなしく夜だけの参加にしました。

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会場はキッチン・セロでおなじみの東美グループの新店「クヨール」。
彫刻の世界から料理界に転身して、世界の名店を渡り歩いた船越シェフの料理が話題のお店です。

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まずはシャルドネから。最初の一口はシャープな酸が印象的でしたが、時間が経つにつれ、肉厚な果実味がじんわりと。

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もちろん充分美味しいのですが、これは時間をかけて飲めば、かなり化けそうな気配です。

次は「ラ・ボワ」。カベルネ・フラン100%です。
「今年は今までより、最初から開いている」と岡本さん。
鼻を近づけると… 出ました。まさに岡本さんのワインの香り。
ミント系のハーブや甘いオレンジのような芳香が立ち上ります。
酸とのハーモニーも抜群。
チャーミングな印象ですが、こちらも時間経過とともに妖艶な香りを放ち始めていました。

3番目はメルロ100%の「ラ・モンターニュ」。
ブルゴーニュグラスに注がれたワインは、やはり少しだけスワリングすると、なんとも官能的な香りに。
一緒に出された料理は「フォアグラプリンと鰹のスープ」。
鰹とトマトの出汁でとったスープにフォアグラという、個性派シェフらしい大胆な一皿です。

まるで魚介と肉のダブルスープラーメンのような、かなりダイナミックな合体ですが、
ダマスクローズというバラのコンフィチュールを加えることによって、
見事に上品な味わいに仕上がっています。
濃厚かつ繊細なフォアグラの味わいと鰹・トマトのしみじみとした旨みの融合は最高でした。
もちろんワインとの相性もバッチリ。

そしてカベルネ・ソーヴィニヨン100%の「ル・ヴァン」。
料理は「スモークプーアール茶の鰻と土系ソース」。
こちらも新牛蒡、山椒を使った蒲焼風の意欲作。

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「岡本さんのワインをイメージしたとき、やはり「和」を意識しましたか?」とシェフに尋ねたところ、
すごく意識しました、との答え。ワイナリーや畑に足を運ぶなど、苦労の末、完成したメニューだけあって、
料理の完成度、ワインとの相性はさすがでした。

「カベルネは毎年毎年やめようと思っているけど、ワインを作ると、やっぱり来年もと思い直すんです。」と岡本さん。
香り、味わいはいわゆるカベルネのイメージとは少し違う、独特の複雑さがあります。
うまくいえませんが「東洋的なスパイス」といったニュアンスを感じました。

そしてラストのひとつ前に、再びシャルドネ。
実は最初に注いでもらったシャルドネを、この時点まで飲まずにグラスに残しておいたのですが、
改めて香りをかいでみると、ハチミツ、バターの香りがムンムン。クラクラしそうです。

料理は「蛤と仙人小屋の山菜 バターとプリザーブレモンの泡」。
ハマグリの肉厚な旨み・苦味、そして濃厚なバターの味わいはまさにシャルドネのイメージそのもの。
すばらしい組み合わせでした。

いよいよ最後はピノ・ノワール。
今年は例年に比べ、かなり若々しさが特徴的だそうです。
やはり官能的な香りと複雑なハーブ・スパイス香がなんとも魅力的。
シェフはこの香りを「日本のお香」と表現していました。なるほどー。

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料理は生で燻製を施した小鳩のローストに、八重山の香辛料、ピィヤーシを添えたもの。
ピィヤーシはなめるとほのかに甘く、シナモンのような香りがします。
こちらもマリアージュはバッチリ。実に贅沢です。

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デザートはピノ・ノワールの枝の燻香をつけたクレーマカタラーナ。もちろんこれもウマかったです。

今年も素晴らしかったボー・ペイサージュのワイン。
今から来年のリリースが楽しみになってきました。気が早すぎます。


(つづく)
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by inwine | 2009-05-11 19:20 | そのほか
ボーペイサージュ / hosaka「   」(no name) 2008

孤高のヴィニュロン、岡本英史さんのボー・ペイサージュ。そのマスカットベリーAと甲州を飲みました。

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この2つのアイテムは酒類製造免許の取得条件を満たすため、特別に造られたもの。
そのためブドウは農協からの、いわゆる「買いブドウ」です。
ただし選別や仕込みは、やはり入念を極めた岡本スタイルとのこと。
これまでのワインとは明らかにスタンスが異なりますが、それでもやはり気になるワインです。
岡本さんが手がけるベリーAと甲州って???

ボー・ペイサージュのスタンダードなワインは
品種を問わず、どれも岡本さんならではの個性を感じるのが特徴。
メルロやカベルネ・フラン、ピノ・ノワール、あるいはシャルドネを飲んでも、
香りを嗅いだだけで、「ああ、ボー・ペイサージュ!」と思わず心の中でつぶやく感じです。

この甲州とベリーAも、やはりあの独特な個性を感じるでしょうか?

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結論からいうと、予想ははずれました。
ベリーAも甲州も、圧倒的なほど品種の個性が豊かに感じられます。
どちらもスタイル云々というより、ブドウの可能性を最大限に引き出した
スケールの大きなワインという印象です。

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香りも味わいも実に生き生きとしていて、
なんだか妙な表現ですが『静かな躍動感』というようなものを感じました。

世間で「自然派ワイン」と称されるワインには、実はなかなか難しいモノが多かったりします。
でも飲んだ人が素直に生命力を感じられるような、こんなお酒こそが
実は本当の「自然なワイン」なんじゃないかな、なんてことを思いました。
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by inwine | 2009-03-23 17:35 | 日本ワインを飲む
「ボー・ペイサージュ リリースパーティー」 夜の部編
ボー・ペイサージュのリリースパーティ、夜の部の会場は麻布十番のイタリア料理店「ラ・ブラーチェ」です。

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この街に来るのはホント久しぶりでした。昔は仕事場が近くて日常的に来ていたのですが、「麻布十番」という名の駅ができた辺りからほとんど縁がありません。それでも街全体の雰囲気は当時とあまり変わっていない気がします。

店へ向かう前に、この3月に閉店してしまった麻布十番温泉の建物へ。今から十数年前、会社に泊まりこんでいた頃は毎日、ここの銭湯「越の湯」に入りに来ていました。
お湯はちょっと黒っぽい源泉。地元の人でいつもにぎわっていたのを思い出します。
歴史ある場所だっただけに、閉店は残念なニュースでした。

少しだけ感慨に浸った後、テクテクと会場へ。
昼の部のカジュアルなスタイルとうって変わって、店内は大人の雰囲気でした。参加者の年齢層も昼よりかなり高め。男性はスーツにネクタイの方が大半です。私のように、さっきまで漫画喫茶で酔い覚ましの昼寝してたヤツは一人もいないはず。この昼夜のギャップはちょっと予想外でした。

さあ、宴の開始です。昼と同様、岡本さんと主催の鹿取みゆきさんの挨拶でスタート!
岡本さんは昼と同じTシャツ&ジーンズで登場。なんだか安心です。(何が?)

「『こういうワインを作ろう』と思ったら、葡萄も環境も造り手もみんなストレスを感じてしまう。僕はできたもの、あるがままをすべて受け入れていこうと思います。」

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ワインはまず赤から。ピノ・ノワールです。

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コレコレ。これが飲みたかった!外見はわずかにガーネットがかったルビー色。ピノ好きなら誰でもたちまち魅惑される美しさです。
ピノ・ノワールは生産本数が少ないため、入手はかなり困難。今回の夜の部では、一番楽しみにしていたワインでした。

岡本さんのコメントは
「単純に可愛いワインです。ピノノワールは難しいワインで、手を出してはいけない分野だと思っていました。僕のは今の時流とは異なる古いスタイルなので、受け入れられないと思っていたけれど、多くの人に気に入っていただけた。なかなか大変ですが、今、少しずつ増やしているところです。」

料理は前菜として「塩トマトのゼリーとブラータチーズ」「鮪とサーモン、有機野菜のテリーヌ 桜のヴィネグレット ボー・ペイサージュの蜂蜜風味」。(写真はバッチリ撮り忘れました)

実は「ボー・ペイサージュの蜂蜜」は昼の部でも登場。岡本さんが飼育しているミツバチのモノです。
「ピノノワールにマグロが合う」という話はよく耳にします。「なるほど、そうかもね」と思う一方、実際に家や寿司屋さんで試してみる気にはなかなかなりませんでした。相性が楽しみです。

注がれたワインに早速、鼻を近づけると…。
紅茶、土、アンズの香りがゆったりと広がります。実にイイ感じ。楽しみにしてた甲斐はありました。
口に含むと、やはりしっかりした酸を感じます。アタックの印象は比較的穏やかですが、タンニンも十分で骨格の力強さが伝わってきました。やがてピノらしい上品な甘さとミネラル感。旨みが口いっぱいに広がる感じです。
「繊細」という言葉がぴったりくる一方、しっかりした芯の強さがあります。やはりこれも長い熟成に耐えうるワインではないかなと感じました。

ところでマグロとの相性は?

おお、合うじゃんか!
ヴィネグレットの酸味と蜂蜜の甘さ、そしてマグロの鉄っぽさ。これはピノの個性とも合致します。
つまり昼の部の馬肉の寿司とよく似た手法といえるかもしれません。偶然なのでしょうが「桜のヴィネグレット」と「桜の葉の塩漬け」も通じ合うところがありそうです。

いつまでも名残惜しい感じですが、次のワインへ。
今度はシャルドネ。昼の部とは違う「LIB2006」です。

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「LIB」と通常のシャルドネの違いは亜硫酸添加の有無だけとのこと。はたして味わいの違いは?

(ちなみに「LIB」とは「Let It Be」の略。「あるがままのことを受け入れよう」という思いがこめられているそうです。ボトルの裏やTシャツの文章は「Imagine」をモチーフにしたものだったし、岡本さん、ビートルズファンなのでしょうか。)

シャルドネについては「2006年は7月に雨が多くて大変な年でした。収穫量も前年よりだいぶ減りましたが、優しいワインができました。」というコメント。

トップノーズから、ハチミツや溶かしバターの香りがムンムン。こ、これは…!
同席した方がムルソーに例えていらっしゃいましたが、実際、ブルゴーニュの上質な白ワインとよく似た要素を感じます。とはいえ樽の要素は控えめで、ワイン自体のボリューム感が凄い。ミルキーなニュアンスと酸が並び立ち、絶妙なバランスを保っています。ウマ~イ! まさにうっとりするような味わいでした。

ただし昼の部のシャルドネとどう違うのかは、私にははっきりとは分かりません。香りに関しては夜の部の方が印象的だったのは確か。でも味わいはかなり似ていた気がします。今回、感じた違いがキュベとしての明確な差かどうかは、何ともいえないところです。

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合わせた料理は「鶉もも肉のグリルとカルチョフィのマリネ」。(カルチョフィとはアーティチョークのことだそうです。)

赤とマグロ、白とウズラという組み合わせは(そしてワインの順番も)なかなかレストランの「たくらみ」を感じさせます。
ふっくらと焼きあがったウズラの肉は濃厚なシャルドネとぴったり。ワインのボリュームを考えると、淡白な魚のポワレより軽いジビエという選択は大アリでしょう。こちらもさすがのマリアージュです。

次は「ル・ヴァン」。例年のセパージュと違い、今年はカベルネ・ソーヴィニヨン100%だそうです。
こちらもトップノーズから全開。香水のような華やかな香りがグラスに溢れています。
口に含むとアタックは柔らかですが、中盤は黒系の果実を連想させる官能的な甘さが続きます。そして長い長い余韻。
ブラインドで出されたら、カベルネ100%と当てるのはかなり難しいのではないでしょうか。文句なしに美味しいです。

料理は「和牛ロース、白菜、エストラット入りペンネ、アッラビアータ」。これも意外な組み合わせでした。
写真はまたも撮り忘れです。

次は「ラ・ボア」。昼と同じカベルネ・フランのワインです。
今回は香りの中に若干、獣っぽいニュアンスを感じました。またミネラル感と中盤の甘みがより印象的だった気がします。他の赤ワインと比べると、アタックは最も強め。明快に美味しさが伝わってきます。

料理は「白身魚と東八カブ、原木椎茸のリゾット」。

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これもまた意表をつくお皿ですが、やはりカブや椎茸の土っぽさとワインとの共通性がテーマなのでしょう。また淡白な味付けは、メイン前の「膝代わり」的な役目もありそうです。

最後に登場したワインは「ラ・モンターニュ」の「LIB」。
土、鉄のニュアンスやキャンディ的な甘い香りとともにボー・ペイサージュ特有のミントっぽい清涼感がはっきりと感じられます。

この清涼感について岡本さんにお聞きしたところ、収穫をできるだけ遅らせていることと関係しているのではないかというお話でした。
味わいは昼のモンターニュより、土っぽさが強いような気がします。よりワイルドというか、いい意味で強さを感じました。このキャラクターがメイン料理「白神産子羊のロースト ヴァルドスターナソース」と抜群の相性! 岡本さんの葡萄の枝でスモークされていて、運ばれてきた途端、まず香りにやられました。そして焼き加減と肉質も最高! 脂身がこれほど美味しいと思った羊は初めてかもしれません。

ワインとの組み合わせも、この日のうちで文句なしにベスト。今までの組み合わせがいささか変化球ぽかったため、最後にど真ん中へ剛速球を決められた気分でした。これぞ王道マリアージュといったところです。(あまりのウマさに、またしても写真は撮り忘れました。)

最後にデザートとエスプレッソもしっかり楽しんで、宴は終了。夜の部でも同席した方と楽しく時間を過ごすことができました。感謝感謝です。

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会のシメにはパンを提供してくれた「ル・ヴァン」の樽井さんのご挨拶もありました。

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「人前で話すのは苦手」と話していた岡本さん。昼の部に比べてさすがに少々、お疲れの様子がうかがえました。長い一日、本当にありがとうございました。

昼の部の方でも書きましたが、(岡本さんのワインに限らず)日本のワインは、年ごとの出来不出来というレベルとは別の次元で、少しずつ成長を続けているのだと思います。その歴史を見守ることができるのは、本当に幸運なことなのかもしれません。

いやー、それにしても贅沢な一日でした。バチが当たるのが怖いです。
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by inwine | 2008-04-18 11:30 | 日本ワインを飲める店
「ボー・ペイサージュ リリースパーティー」 昼の部編
ボー・ペイサージュのリリースパーティーに参加してきました。例年は夜だけだったそうですが、今年は昼夜の2部開催です。

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新ヴィンテージ、注文はしたものの買えるかどうかは不明。でもひと通り飲んでみたいしな…と迷ったあげく、思い切って昼夜参加を決意しました。
出されるワインはそれぞれ違うので、全部で9種類のワインを味わえることになります。いやー贅沢。バチが当たりそう。

昼の部の会場は渋谷の「bongout noh」。あの目黒の名店、「キッチン・セロ」と同系列のお店です。パーティーには女将の岩倉さんも参加。料理の説明などをしてくれました。
前菜は「サヨリのカルパッチョ トマトのジュレとともに」そして「カリフラワーのクレームブリュレ」です。

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真ん中のステッィクはサヨリの皮を焼いて香りを出したモノ。ジュレの酸味、皮の香ばしさ、クレームブリュレのクリーミーさをシャルドネのそれぞれの要素と合わせる作戦だそうです。

うん、どれもウマイ!特にクレームブリュレのほのかな甘みと濃厚さが、ふくよかなシャルドネとバッチリでした。さすがです。

シャルドネの外観は見事な金色。アタックでは酸がしっかりと感じられますが、口に含んでからの味わいはまさにクリーミー。豊かな果実味と同時に、甘い木の実のような独特の香りが印象的です。

次に登場したのはメルロー100%の「ラ・モンターニュ」。2005年と2006年の垂直です。合わせる料理は「馬肉の2種のお寿司」と「独活・タラの芽・蕗の薹のフリット」、さらに「おまけの馬肉のカルパッチョ」。

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お寿司は桜の葉の塩漬けで香り付け。米はワインと同じ津金産の玄米だそうです。
バルサミコのソースがかかっているモノと何もかけていないモノの2種類があり、それぞれ2006、2005と合わせてみてくださいとのこと。凝った仕掛けに期待が高まります。

フリットの横に添えられた赤い塩は、沖縄の塩とモンターニュを煮詰めて作ったもの。これがワインとフリットをつなぐ役目をするということでしょう。

馬肉と春の山菜をメルローで合わせるなんて大胆な試みに思えますが、はたして相性は?

ウン、悪くない! 山菜は苦味が先にたつ気がしたのですが、土っぽい感じがメルローの同じ要素とうまく結びついて何とも魅力的。ナルホド、こういうことか~。

馬肉のお寿司もやはり和と洋がうんぬんというより、肉の鉄っぽさと酢の穏やかな酸味がメルローのがっしりしたボディを引き出している感じです。

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2006の方はシャルドネ同様、酸がしっかり。輪郭のはっきりしたワインという印象ですが、時間経過とともに次第に柔らかみを帯びてきました。やはりボー・ペイサージュならではの官能性がはっきり感じられます。これは数年寝かせておくと、スゴイワインになりそうな気がします。

2005は2006に比べ、色や香りに明らかに熟成感があります。しかしボリューム豊かでチャーミング。特に香りはすばらしいの一言。草や土の香りの中に、どうしようもなく魅力的な甘い何かが立ち上ってきます。味わいのバランスも、1年熟成した分だけ2006年よりまとまっている印象です。

岡本さんによれば2005年は非常に恵まれた年で、2006年は厳しく収穫量も少なかった年だったそうですが、ワインのポテンシャルは2006年のほうがあるような気もしました。たぶん年を重ねるだけ良くなっていくのでしょう。「樹齢の高さ云々の話はあまり信用していないけれど、そういう要素もあるのかもしれないと思いました」と岡本さん。来年も再来年もさらに楽しみです。

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そしてメインは丸茄子とペコロス。右端に肉もありますが、このお皿の主役は肉でも野菜でもありません。なんと「ソース」。仔羊を煮詰めたモノだそうで、野菜はこのソースを食べるためにあるとのこと。こちらも楽しい仕掛けです。

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ワインはカベルネフランの「ラ・ボア」。
・・・。いやー、すごいワインでした。変な言い方ですが、カベルネフランとはとても思えません。この品種にはやや地味で単調な味わいという印象が強かったのですが、ワインは一言で言って「芳醇」。スケールの大きさを感じさせながらも、角張ったところはまったくありません。メルローよりもやや果実味が前に出ながら、旨みの余韻がいつまでも続きます。

もちろん料理も絶品でした。野菜の滋味とソースのコクが、繊細なワインを引き立てる印象です。

今回、テーブルでご一緒した方はお二人。もちろん初対面でしたが、最高のワインと料理を楽しみながら、楽しくお話をさせていただきました。

「料理ウマイ→ワイン進む」の法則に伴い、ついついお代わりも何杯か…。夜の部のことが頭をよぎりつつも、気合の入った料理とワインを堪能した会でした。(夜の部編に続く)
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by inwine | 2008-04-16 17:17 | 日本ワインを飲める店