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シャトレーゼ勝沼ワイナリー 2008年収穫<その2>
先日に引き続き、シャトレーゼ勝沼ワイナリーの収穫をお手伝いしてきました。
今回、作業したのはまず女菱のメルロ。

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私がお邪魔した前日は祭日で、十数人の方が収穫に参加されたそうです。
しかし平日のこの日は、なんと手伝い組は私一人。栽培担当・矢崎さんの指揮のもと、本職の方々とともに作業に臨みました。

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矢崎さんのご実家は塩山のぶどう農家。県内で農業を学んだ後、シャトレーゼに入社して3年目から畑一筋とのことです。
「それじゃ○○さん、今度は××しましょう!」と必ず相手の名前を呼びながら、元気よく指示を出される姿がとても印象的でした。

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ちなみに「日本のワイナリーに行こう 2007」(今出ている号のひとつ前)の表紙には、収穫後のぶどうを抱えた矢崎さんの笑顔がでっかく載っています。

昼食はワイナリーとは別の場所にある事務所にて。食事の後は、ここでしばしゴロ寝です。

午後も総勢5人で作業を進め、なんとか夕方前にメルロの収穫を終了しました。
その後はセミヨンの病果を取り除く作業。収穫はもうまもなくのようです。

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一粒いただいて口に入れたら… 甘い!
ベタベタしないすっきりした甘さが印象的な、シャトレーゼの甘口ワインがすぐに頭に浮かびました。

ほんの少しにわか雨に降られた後、5時に作業は終了。
ワイナリーに戻ってしばらくすると、1日いろいろな仕事に忙殺されていた工場長・戸澤さんも戻りました。

高速バスを待つ間に収穫や醸造についてうかがったのですが、印象的だったのはソーヴィニヨン・ブランのお話。
2007年のワインはあちこちで取り上げられ話題になりましたが、戸澤さんはまだ納得いっていないそうです。
「始めたばかりなんだから、まだ伸びるチャンスはあるはず」と今年は収穫時期を少し遅らせて、醸造のスタイルも少し変えるつもりだと話してくれました。

品種独特の爽やかなハーブ香とすっきり&フルーティな味わいが本当に美味しかった2007年ですが、戸澤さんは「もう少しボディがあれば、さらに良くなる」と語ります。
しかし今年は天候がなかなか難しく、収穫を遅らせるのには勇気も必要なはず。
「台風が来ないことを願ってます」と笑う戸澤さん。「ただワインを造って売るだけじゃつまらない」と常々口にしている通りのチャレンジャー精神です。

今年仕込んだばかりのメルロ(まだMLF前)も3種類 味見させていただきました。

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どれもすばらしいポテンシャルを感じさせる味わいです。ぶどうは女菱と横町の畑から。同じ品種ですが、それぞれの個性がはっきりと出ています。
特に女菱のぶどうは先日、私も収穫に参加した時のもの。感激もひとしおですが、そんなひいき目(?)を差し引いても、本当に美味しい!
今年は気候の面で何かと難しいことが多かったようですが、ワインの出来には何の心配もいらないようです。

その後バス停まで送ってもらい、帰宅。ちょっといいオミヤゲもいただきました。
ワインとぶどうのために身を捧げた1日なのに、作業の後はなぜこんなにもビールがウマいんでしょうか。ワインの神様、スマン。
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by inwine | 2008-09-25 07:04 | ワイナリー訪問
シャトレーゼ勝沼ワイナリー 2008年収穫
シャトレーゼ勝沼ワイナリーのシャルドネとメルロの収穫に参加してきました。
幸い天気にも恵まれ、作業は午前9時過ぎからスタート。
本当はソーヴィニヨン・ブランの収穫を行うはずだったのですが、最終的な判断でこの2品種になりました。

7月に見に来た時は結実したばかりだったぶどうの実は、こんなにしっかりと成長を遂げていました。(左が7月、右が今回の写真です)


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一粒もらったメルロを口に入れると、かなりの甘さ。食べてもこんなにおいしいとは。

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車道からは、エンジン付きトロッコ(?「モノカー」というらしい)で畑へ。

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実るぶどうの中を爆音ととともに上がっていきます。頭上はこんな感じにスレスレ。

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おー楽しいじゃん、と思ってたら、なんと途中で急降下するという衝撃事態が。明らかに私の体重超過です。スマン。

シャトレーゼのスタッフ、矢崎さんによれば今年はクマやシカも出没したとのこと。害虫の被害だとばかり思っていたら、実はシカが食べ荒らしていた、なんてこともあったそうです。

いよいよ作業開始。
状態を一房ずつチェックしながら、問題のありそうな部分は落としていきます。写真は収穫中の工場長、戸澤さん。

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房を枝から切り離した時に伝わってくる、軽いながらもしっかりとした重み。どんなものであれ、野菜や果実の重量感は人工物とはどこか決定的に違います。
そして白葡萄、黒葡萄それぞれの美しい色づき。実際は「白」や「黒」という単純な色合いとはかけ離れた、農作物ならではの精妙な色彩です。
収穫作業は想像していた以上に楽しい体験でした。

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慣れていくうちに、作業はだんだんルーティン化しそうになります。けれどそのたびに「これがワインになる」という事実が頭に浮かび、身が引き締まりました。

今回、収穫したシャルドネは垣根、メルロは棚。
仕立て方のそれぞれの利点は置いておき、収穫の際、この二つで差が出るのは「日差し」と「蚊」です。
棚の方は照りつける日光を遮ってくれる反面、蚊が容赦なく襲ってきます。ちなみに収穫隊隊長のキヨさんは背中を何度も刺されていました。(なぜ背中?)
私も結構な被害を受けたのですが、参ったのは顔を集中的に狙われたこと。原因はたぶん、手などには虫除けスプレーをつけたせいです。別に少々刺されても構わないのですが、顔に「プ~ン」と例の音を立てて寄ってこられると、さすがに振り払いたくなります。

途中、戸澤さんが鼻血を出すハプニングも。ハンカチで血を抑える姿をたくさんのカメラが取り囲みました。さすがは注目の若手醸造家。スターです。

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一同、夕方6時近くまで頑張ったのですが、女菱の畑はやはり広かった。残念ながら完全制覇には一歩及ばず、終了となりました。仕事を終え、全員で斜面を降りながら見た夕焼けは言葉にはできないような絶景でした。

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作業の後は焼肉屋さんで打ち上げ。ここでは山梨ワインの野沢さんやアルプスワインの前島さんも合流。
ぶどうの収穫も楽しかったけれど、醸造家の方々との話は別の意味で大きな収穫でした。

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戸澤さんには大小いろいろな意味で今後の展望をお話いただき、現在の葛藤もお聞きしました。また野沢さんとのお話の中からは、ご自身のワイン造りへの高いプライドがひしひしと伝わってきました。そして前島さんにはこのブログの感想までお聞きすることができました。「こんな熊みたいな人が書いてるとはね」とお褒めいただき、うれしかったです。

醸造家の方とお会いするたびに感銘を受けるのは、彼らの仕事への真摯さと誇りです。それぞれ個性豊かな人々ばかりですが、ワイン造りへの目線にブレはありません。
饒舌な言葉で語る人や口数少ない人、斜に構える人や熱い説明をしてくれる人。ワイン造りに携わる人々にはさまざまなタイプがいますが、「このワインは…」とみずからの作品を語りだす時、どの方も目は真剣そのものです。

その表情は、人ごとのように言い訳を重ねる食品偽装会社の社長のちょうど対極にあるような気がします。安易に「食の安全」など語るつもりはありませんが、私が日本のワインに惹かれる理由はその「真摯さ」にもあるのかもしれません。

焼肉の後はカラオケ、そして石和のスーパー温泉へ。3月の「甲斐vin」以来です。着いたときはややフラフラ。翌朝、またしても私は一足お先に失礼しました。キヨさん、楽しい機会に感謝です。そして一緒に作業した皆さん、お疲れ様でした!
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by inwine | 2008-09-15 10:30 | ワイナリー訪問