カテゴリ:日本ワインを飲む( 61 )
ボーペイサージュ / hosaka「   」(no name) 2008

孤高のヴィニュロン、岡本英史さんのボー・ペイサージュ。そのマスカットベリーAと甲州を飲みました。

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この2つのアイテムは酒類製造免許の取得条件を満たすため、特別に造られたもの。
そのためブドウは農協からの、いわゆる「買いブドウ」です。
ただし選別や仕込みは、やはり入念を極めた岡本スタイルとのこと。
これまでのワインとは明らかにスタンスが異なりますが、それでもやはり気になるワインです。
岡本さんが手がけるベリーAと甲州って???

ボー・ペイサージュのスタンダードなワインは
品種を問わず、どれも岡本さんならではの個性を感じるのが特徴。
メルロやカベルネ・フラン、ピノ・ノワール、あるいはシャルドネを飲んでも、
香りを嗅いだだけで、「ああ、ボー・ペイサージュ!」と思わず心の中でつぶやく感じです。

この甲州とベリーAも、やはりあの独特な個性を感じるでしょうか?

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結論からいうと、予想ははずれました。
ベリーAも甲州も、圧倒的なほど品種の個性が豊かに感じられます。
どちらもスタイル云々というより、ブドウの可能性を最大限に引き出した
スケールの大きなワインという印象です。

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香りも味わいも実に生き生きとしていて、
なんだか妙な表現ですが『静かな躍動感』というようなものを感じました。

世間で「自然派ワイン」と称されるワインには、実はなかなか難しいモノが多かったりします。
でも飲んだ人が素直に生命力を感じられるような、こんなお酒こそが
実は本当の「自然なワイン」なんじゃないかな、なんてことを思いました。
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by inwine | 2009-03-23 17:35 | 日本ワインを飲む
フジッコワイナリー / 無濾過ワイン・蔵出しセミヨン
地元スーパーでみつけた1本。ノンフィルターで微発泡のシュワシュワした喉越し。
エチケットによれば「初音・濁り仕立て」だそうです。

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嫌味のないすっきりした甘さが心地いい。アルコール度数も低く、クイクイいけました。
味わいはあくまで優しく、飲むとなんだかほっとします。国産セミヨン、ウマいです!

こんな、ピクニック風おつまみと一緒に。

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お花見のときに飲んでも、楽しいかもしれません。

飲んでる間は「濁り」はあまり感じませんでしたが、最後にボトルの底をみたら…。

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これがウマさの元ですね。
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by inwine | 2009-03-23 16:40 | 日本ワインを飲む
甲州ワイン会in真鶴!
ブログ「ぶどう絵日記」というか、日本ワインHPのパイオニアともいうべきサイト、
「訪問 日本のワイナリー」のkurouhouganさんが地元・真鶴で開いたワイン会に参加させてもらいました。
甲州13本(!)をブラインドでテイスティングしてお気に入りを2本選ぶという趣向です。
こういうのやると、たいてい普段飲んでないワインを選ぶんだよな~。

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十数人の参加者で、一生懸命テイスティング。
旭洋酒、蒼龍、グレイス、シャトー勝沼、サントネージュ、モンデ、フジッコ、マルス、
サントリー、シャルマンワイナリー、シャトー酒折、シャトレーゼ…。

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本家のほうでまだ発表されてないようなんで、ここでは詳しく書きませんが
集計の結果、人気が集まったのはちょっと意外なタイプのワインでした。
ちなみに私が選んだのはいつも飲んでる造り手の銘柄と、今まで飲んだこともない銘柄。うーむ。

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ブラインドの後は、各自が飲みたいワインを飲みたいだけ。まさに甲州尽くしの夕べです。
すぐ空になるワインがあれば、結構残ったりしてる瓶も。この辺は、人それぞれ好みがストレートに出て面白いところです。

今回の宴には最近結婚されたお二人が参加。
そのためシャンパンタワーならぬ甲州スパークリングタワーも開催されました! おめでとうございます~。

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そして登場したのは、待ってました! 地上がりの新鮮な魚たち。
料理をしていただいたのは、やはり「訪問 日本のワイナリー」の主宰であるkurouhouganさんのお兄さんです。
ほうぼうや伊勢海老など豪華なラインナップによだれが…。

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これぞ『海の幸』という感じでした。贅沢~。やっぱり海は最高だぜ。今回の会場は海岸沿いの民宿。
一歩、外へ出ればこんな光景が広がります。泊めていただいた翌朝、思わず海岸沿いを散歩してしまいました。

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ちなみに宴には、いつもお世話になってる勝沼の某ワイナリーの某氏も参加。
やはり早朝から、海をずっと眺めていたそうです。うーん、山はあるのに山梨県!(意味不明)

昼からはkurouhouganさんに車を出してもらい、4人で伊豆のシャトーT.Sへ。
いやー、日本にこんなワイナリーあるんですねー。とにかくでかい。大きな鐘のある建物はまさに『シャトー』の風情です。

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中に入り、まず屋上に上がってみると、こんな富士山がお目見え。迫力満点でした。

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建物の中もなんだかとにかく豪華。有名な地下セラーのオーパスワン・コレクションも「おおー」という感じです。
さらにプレ・フィロキセラのワインもずらり。オークションで落札した逸品でしょうか。スゴイです。

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シャトーの外にはきれいに仕立てられた垣根の畑が一面に広がり、なかなかの壮観です。

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観光バスのお客さんでにぎわう売店で試飲後、「志太 メルロー2006」を購入しました。
なかなかしっかりした造りで美味しいワインです。

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伊豆とはいえ、修善寺は東京からはなかなかの距離。いい機会に恵まれました。
kurouhouganさん、ありがとうございます! ワイン尽くしの楽しい一泊旅行でした。
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by inwine | 2009-03-11 18:20 | 日本ワインを飲む
パスタとワイン三景

※ 牡蠣と長ネギと舞茸×『シャルドネ七俵地畑収穫 2006』 山梨ワイン


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爽やかな酸と華やかな果実味、そしてしっかりした樽の香りが、牡蠣や舞茸の独特の風味をうまく引き立ててくれました。
日本の食材に日本のワイン。やっぱりよく合います。



※ 焼き鮭とパプリカ×『ソーヴィニヨン・ブラン プルミエ青木原 2006』 スイス村ワイナリー(あづみアップル)


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鍋用に買った鮭が残ったので、グリルで焼いて乗っけてみました。
スモークサーモンとソーヴィニヨン・ブランの相性は有名ですが、こちらはご飯でパクつきたくなるような焼き鮭。
でもパスタにほぐして食べてみても、予想以上の美味しさでした。

ワインは品種独特のハーブっぽい香りが濃厚。実にしっかりした造りで、ミネラル感もたっぷりあります。
もちろん鮭との相性はバッチリ! コレは楽しい組み合わせでした。



※ ナスとオリーブと舞茸×『ピノ・ノワール2001』 スイス村ワイナリー(あづみアップル)


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トマトを煮詰めたソースに野菜を合わせたパスタ。
2001年のピノはほどよい熟成感がありながら、やさしい果実の甘さが魅力的でした。
じっくり煮込んで酸味より甘みが前面に出たトマトソース、それに野菜の旨みがよく合います。

どれも見た目はよくないしレシピも適当ですが、こんな普段の『日本の食卓』に日本のワインはよくマッチしてくれます。
特に頑張ってごちそうを作らなくても、食卓が美味しくて楽しくなる。そんなとこも国産ワインの魅力です。
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by inwine | 2009-01-31 03:58 | 日本ワインを飲む
「日本のおかずを訪ねる。」 <ビールのおつまみ編> 続き

さて、ビールのおつまみ探訪の続きです。

前回はマカロニサラダが〇、ナムル〇&△、そしてアサリキムチが×(涙)という結果でした。
はたしてこのあと、ビールの友とワインとの幸福な出会いは待っているのでしょうか?


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後半戦、最初の挑戦者は鯵の押し寿司。
刺身系と合わせるならやっぱり白でしょう。というわけで今回、赤は審査対象外です。

下地にさっとくぐらせて、口へ。
モグモグモグ。おお、ウマイ。脂もほどよく乗ってます。

モグモグモグ。どうにもこの鯵てえのは、噛み応えがしっかりしててイイねえ。
同じ光りモンでもイワシやサバなんかとは一味違う。モグモグ。
噛むと口ン中に旨みが広がるよ。何しろ味がいいからアジてえくらいだ。

・・・なんてちょっと江戸っ子になりながら、寿司を堪能です。(アレ? 押し寿司は関西?)
まあそんなことはどうでもいいんですが、問題のワインとの相性は?

ワインと青魚というのはそもそも難しそうな組み合わせなんですが、さらに気になるのは酢飯の存在。
実は個人的には、お米と酒全般が合わないような気もします。そのうえ酢飯となればなおさら難しそう。

はたして相性は? 論より証拠。実際にワインを飲んでみましょう。

ゴクリ。

うーん…。

アジとの相性は悪くはないんですが、やっぱり口の中に少しだけ生臭さが広がる気が。
もしかしてコレが甲州だったら、もっと相性が良かったのかも。この点は今後の宿題になりそうです。

そして問題の酢飯は?

……。 やはりワインとはぶつかってしまいました。
酢の酸味もご飯の甘味も、両方に違和感を覚えます。
アサリキムチのように『うへえ』ってほどではないのですが、
それでもやはり『素晴らしく合う』とはとても言えません。

最近は寿司屋さんで、寿司と一緒にワインを楽しんでいる人もよく見かけます。
ですから今回の私の印象も単純に好みの問題なのかもしれませんが、
個人的には、やっぱり寿司にワインは難しいなと改めて思いました。

ワインと料理の相性で最も理想的な組み合わせは『かけ算』を生むような気がします。
つまり料理とお酒という別の要素が出会うことで、それぞれの魅力とはまた別の
おいしい相乗効果が生まれるということです。
その理屈でいえば、今回のワインと押し寿司は『足し算』。
ふたつの異なる要素がただ積み重なっただけで、やや『too much』という感想でした。

というわけで、今回の判定は△。ズバリいって、またもや私の選択ミスでした。
アナゴとかネギトロとか、もう少し合いそうな寿司ネタはあった気がします。
うーむ。下手コキました。

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次に行く前に、箸休めにカブの浅漬けをポリポリ。

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おっ、何気にこれワインにバッチリです。白でも赤でもいい感じ。
こんなふうに漬物を気軽につまみにできるところが日本ワインの良いところですね。

さて、次に登場するのは冬の風物詩・カキフライ。

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寒くなってくると『シーズンが終わる前に牡蠣をいっぱい食っとかないと』と焦るのは私だけでしょうか。
… 私だけですね。すいません。食い意地が張ってて。

今回の牡蠣は広島産。大粒で美味しそうです。
タルタルソースをたっぷりつけて、いただきまーす。

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うん、コレコレ。牡蠣って生もいいけど、火を通すと旨みが増すんだよなー。
ガブリと噛み付くと、ガリガリした衣の下にはふっくらした牡蠣の身。
やがて口の中に旨ウマエキスがじゅわーと溢れてきます。

コレはなんといっても白ワインでしょう。
高畠ワイナリーのピノ・ブランをごくり。

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いやー、いいじゃないか! キミ! 

思わず気分は社長になってしまうほどの相性のよさです。
牡蠣の濃厚な旨みと白ワインのシャープな酸、そしてほどよいコクが絶妙の組み合わせ。

牡蠣にはシャブリ? ボルドーのソーヴィニヨン・ブラン? ロワールのミュスカデ?
冗談いっちゃいけねえ。日本の洋食・カキフライには日本のワインよ!
当たりめえだ、べらぼうめ。

というわけで今回は文句なしの〇。ヨカッタ。

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日本のワインVSビールのおつまみ、最後に登場するのは餃子です。
餃子とビールといえば、まさに切っても切れない組み合わせ。
街の中華屋さんで一杯ひっかけるときには、何はなくともまずは餃子でしょう。

ラーメンや炒飯なんかも最終的には食べたいんだけど、
一緒に頼むと先にそっちが来ちゃうから、
『とりあえず餃子とビール』なんて頼んだりして。
で、ビール会社の名前が入った小さなコップ(だいたい水で濡れてる)で、
チビチビ瓶ビールを飲んで焼きあがりを待つわけです。
会社の同僚なんかと一緒だったら、わりとライトめの仕事の話。
一人だったらお店のスポーツ新聞をめくったりするのがマナー。

まあそんな正しいおじさんのスタイルの話はいいんですが、
そのくらいビールと餃子の関係は深いんですね。
はたしてワインは、そんな強~い絆に割って入ることができるんでしょうか。

今回の餃子は中華屋さんでおなじみの舟形のアレじゃなく、丸くて小さい一口タイプ。
最近流行のヤツですな。醤油&ラー油でいただきます。

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皮はわりとしっかり。でも一口サイズなんで噛みしめた感触もちょうどいい。
中の餡もホロっというよりギュッとした食感で、小さいながらもしっかり食べた感があります。ウマイウマイ。

さてビール… じゃなくてワインを一口。今度は赤ワインの登場です。旭洋酒のソレイユ・クラシック。
『山梨産赤葡萄100%』の文字がなんともステキです。

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お。いいぞ! ご飯とワインはちょっとアレでしたが、餃子の皮との相性はイイです。
焼き目の香ばしさがワインの香りとぴったり。
そしてもちろん中身の餡とワインの組み合わせも文句ありません。
肉や野菜の甘み旨みを、ベリーAのほっとする味わいが包み込むようです。

これはいいですね。予想以上の相性です。
そういえばこのワイン、たぶんベリーAのほかに甲斐ノワールがちょっとだけ入ってるんですが、
旭洋酒の鈴木順子さんが「甲斐ノワールって中華と合うんですよ」とおっしゃっていたのも思い出しました。

そんなわけで、餃子と赤ワインの相性も〇。後半戦は結局、2勝1分けでした。

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ビールの友と日本ワインとの相性を探る今回の試み、
終わってみると何の意味があったのか、さっぱり分からない気もします。
またしても、ただウマイウマイって言ってただけのような。

いや、ひとつ発見がありました。
それは

 『ビールと相性がいいっていう食べ物は多いけど、
 それはワインのマリアージュとはちょっと違う。』
 


ってことです。

どういうことかというと…

前回『アサリキムチと一緒にワインを飲んだら生臭くなってしまった』という話を書きましたが、
実はそのあと、ビールとも合わせてみたんです。
結論からいうと、ビールの場合もやっぱり生臭さを感じました。
ただ、その度合いはワインよりだいぶ少なめ。理由はズバリ、『苦味』です。

そう。日本でビールの守備範囲が広いとされるのは、実は苦味や炭酸の爽快感が
食べ物の味を『洗い流す』せいじゃないかと思います。
鯵の押し寿司のところで『ワインと料理の相性で最も理想的な組み合わせは『かけ算』』なんて書きましたが
ビールの原理はいわば『引き算』なわけです。
脂っこいものも、辛いものも、クセのある風味も、ビールを飲むことでほとんどリセットされる。

もちろん、その効果を悪くいうつもりなんて毛頭ありません。
それどころか食事を楽しむ際の忠実な脇役として、ホントに大事な役割だと思います。
特にいろんな種類の料理を同時に楽しむ場合なんかは、すばらしい働きをするはず。
まさに日本独特のビールが作り上げた、日本ならではの食文化といえるでしょう。

ただ、それはワインでいう相性の良さ=マリアージュとは少し違うかもしれません。
ワインは食中酒として決してオールマイティではないけれど、組み合わせがうまくいったときは
食事の愉しみが何倍にもなったりする魅力があります。料理とワインの両方が主役になってくれるというか。
ただし逆もまた真なり。外してしまうと、カナシイ結果になることもあります。
それでも国産ワインが海外のワインよりも日本の食卓に幅広く合うのは、やっぱり間違いありません。

忙しかった仕事のあとや風呂上りなんかのビールは、いつでも誘惑に逆らえないほど魅惑的。
でもときには日本のワインを空けて、「コレ合いそう」と思う普段のおかずと一緒に楽しんでみてください。
思わずハマッてしまうような、意外で楽しい発見があるかもしれませんよ。
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by inwine | 2008-12-27 15:44 | 日本ワインを飲む
「日本のおかずを訪ねる。」 <ビールのおつまみ編>

某CMではありませんが、たまらなくビールに合う食べ物ってありますよね。
聞かれてもないのに「コイツにはやっぱりビールじゃないと。」なんて言葉がつい口をついて出るような…。

その日もその手のおつまみを頬ばり、ビールをぐびぐび飲んで「ぷはー」としてました。
「クー! 地球に生まれて良かった!」と。

でも、ふと思ったんです。

「待てよ」と。「本当か」と。

「ビールじゃないと」なんて妙に断言口調ですが、考えてみれば別に試してみたわけでもありません。
ビールに合うつまみがたくさんあるのは確かだけど、だからってワインじゃダメってことにはならないはず。
特に日本のごはんに合う日本のワインなら、「えっ?」っていう組み合わせの中に意外な大発見があるかもしれない。
どんな場合でも思い込みは良くありません。

というわけで、試してみました。
「日本のおかずを訪ねる。」 <ビールのおつまみ編>!


数々の定番つまみを迎え撃つ、日本ワイン代表は…。

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まず白は気軽なデイリーワインの代表選手、高畠ワイナリー「上和田ピノ・ブラン2007」。

さらりと爽やかな飲み口でバランスが良く、主張が強すぎないこのワイン。どんなおかずでも安心して合わせられる使い勝手の良い一本です。
実際、我が家ではケース買いして日常的に飲んでた時期もありました。

そして赤はコレ。やはり我が家では日常ワインの定番、「ソレイユクラシック 赤」です。

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マスカットベリーA主体で、やさしくほっとするような果実味の豊かさが魅力的。こちらも懐が広く、あまり食事とケンカする心配がないタイプです。

ではいよいよ対決です。まずはこちらの一皿から。

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出ました。大人も子供も大好き、マカロニサラダ。
個人的には居酒屋、特に立ち飲み系なんかに行くと妙に食べたくなるメニューですね。

今回のマカサラは卵とハムがたくさん入った、ちょっと豪華な感じの一品。単純に「動物系」ってことで赤ワインと合わせてみたくなりますが、マヨネーズの酸味がどうかな。
ゆで卵との相性も未知数な感じです。酸味-酸味のつながりで白のほうがイケるかも、などとちょっと予想しつつ、早速食べてみることに。

もぐもぐもぐ。うん。ウマイね、マカロニ。卵が入ってるとやっぱり豪華。ハムもウマいわ。

さてワインです。まずは赤から。
やっぱり酸味がちょっと気になるかな。でも卵とはイイ感じ。全体のこってり感との相性もいいですな。

次は白をグビリ。あ、こっちの方がいいかも。やっぱりマヨネーズとは白の方がしっくり来るかもね。ワインの爽やかさで、旨みが引き立つ気がする。
マカサラ→ワイン→マカサラと、箸&グラスが知らず知らず進んでしまいます。

でもその後に赤へ戻ったら、やっぱりこっちも〇。ズバリいって細かいこと気にしなければ、赤でもかなりイケます。

ということで『ワイン×マカロニサラダ』、判定は赤白ともに〇で決定!

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お次のメニューはこちら。ビビンバの具としてもおなじみのナムルです。

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皆さんは焼肉屋さんに行ったとき、食事と一緒に何を飲んでますか?
私はたまーにワインを飲みますが、だいたいは生ビール。あとはよく紹興酒のロックを頼んでいます。
もちろん肉自体とワインの相性はバッチリでしょうが、あの独特のタレには、紹興酒のカラメルっぽいコクとほどよい酸味がぴったりくる気がするんですよね。ワインなら南仏の濃い赤や南仏品種の新世界モノなど、果実味どっしり+酸味穏やか系がよさそう。

で、そんな焼肉のお供・ナムルもやっぱり頭に浮かぶのはビール。焼酎系のお酒よりもやっぱりビールです。ゴマ油の風味が食欲を誘う、アジアの刺激的な野菜の和え物ってイメージでしょうか。関西風にいうとビールの絶好の「アテ」です。

これも合いそうなのは、やっぱり白。でもベリーAも根菜の煮物なんかにバッチリだから、意外にイケるかもしれません。

今回のナムルの野菜は、もやし、ほうれん草、そしてたけのこ。
おお、やっぱり白は合います。野菜のじんわりした甘味とワインのすっきりした酸がうまくマッチ。いいですね。マカロニサラダと同様、スイスイと箸とグラスが進みます。これは完全に相性マル。

では赤は?
うーん、悪くはないんですが、正直、引き立て合うというところまではいきません。ピンときたのは醤油。もしナムルの中に醤油のニュアンスがあったら、きっとバッチリだった気がします。たぶん味付けは塩とニンニクとゴマ油だけだと思うんですが、このシンプルな組み合わせによる、ちょっと鋭角的な刺激がベリーAの柔らかさとうまく同調しないのです。ただ、ほうれん草の少し土っぽいような旨みは、やっぱりベリーAの味わいと結びつく気がしました。

というわけでナムルとの相性、判定は白〇、赤△です!

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次はやはり焼肉屋さんの定番メニュー。そう、キムチです。

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キムチとワインってだけでもすでに無謀な気もするんですが、今回はなんとアサリのキムチ!
いかにも合わなそうですが、どうでしょうか。正直自分でも、なぜよりによってこんなの買ってきたのか分かりません。
理由があるとすれば、ただひとつ。はい、ウマそうだったからです。

まずはキムチを一口。お、甘い。辛さよりアサリの甘味が印象的。何か甘い味付けを加えているのかもしれません。
いや、ウマイっすね。貝類のキムチだと牡蠣なんかもたまに見かけますが、アサリもいいです。

ではワインを。


むむむ…。


やっぱり無謀でした。オレがバカでした。調子に乗りすぎました。グズでのろまな食いしん坊でした。
飲むと口の中に生臭さが広がります…。

ワインにもキムチにも悪いことをしてしまったという罪悪感が胸に広がります。
「食べ物をオモチャにしてはいけません」という遠い日の母の声が響いてくるようです。
いや、決してそういうわけじゃないんだ…。そうつぶやきながら、お皿を脇へ。スマン、後で必ず食うからな。

というわけで、判定はいうまでもなく×。あえなく撃沈です。(涙)

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なんだか先行き不安な感もありますが、長くなったので今回はここまで。
でもビールに合うおつまみとワインの対決はまだ続きます。
次回は鯵の押し寿司、カキフライ、餃子が登場!
今度は結構、期待が持てそうでしょう?
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by inwine | 2008-12-15 12:02 | 日本ワインを飲む
日本のおかずを訪ねる。<3>

さて「日本のおかずを訪ねる。<豚の生姜焼き編>」の後半です。

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ワインを軽く味見したあと、いよいよ生姜焼きをパクリ。
ちなみに今回は、youtubeでみつけたタモリ倶楽部のレシピで作ってみました。肉に粉をまぶして、油を使わないという一風変わったスタイルです。

うん、ウマいです! 小麦粉を使った分、とろみがついているのが他の生姜焼きと一味違う。
粉で肉の旨みを閉じ込めるのがミソだそうですが、言われてみればそんな感じもするかも。やるな、タモリめ。

焼き油を使わず、また醤油やみりんを使ったタレが直に染みこんでないために、肉のうまさが素直に伝わってきます。
ただその反面、いわゆる「下手味」の楽しさは控えめ。しょっぱいタレと脂身がガツンと激突するような、学生街食堂風のパンチ力はありません。
しみじみとやさしい美味しさでした。そういえば子供の頃、家で食べてた生姜焼きってこんな感じだったかもね。

ではいよいよワインを。まずはベリーAから。

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こ、これは…。

イイ! 正直、予想以上の相性の良さです。 

ベリーAのやさしい果実味と肉の甘い旨みが、実に良い感じでマッチ。驚きました。
明らかにワイン単体で飲むよりも美味しさが増しています。
あまりひいき目のコメントはしたくないんですが、これはマジでイイです。
ワインが料理の良さを引き出し、料理もワインを美味しくするという両方引き立て系の理想的なマリアージュ。
タレに直接ベリーAを入れたら、もっと美味しくなるかもと思ったほどです。

予想以上の相性に驚きつつ、次はローヌを。
前回も書きましたが、ワインだけを飲んだ限りでは意外に好感触。ベリーAよりもストレートに豚肉との相性をイメージできました。
たぶん醤油ダレとの相性も悪くない気がします。

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まずワインを一口。やっぱり美味しいです。この値段ならデイリーワインとして最高かも。
次に生姜焼きを一口。

アレ? 

もう一度、ワインをゴクリ。

おや? 

妙にタンニンを鋭く感じます。うーん。原因は?

すぐ分かりました。「生姜」です。


生姜独特の刺激がワインの渋みとケンカして、全体的にとても硬質な印象を受けます。
さっきまで穏やかだった人の表情が、なんだか急に硬くなったというか。
別のたとえをすると、ベリーAと生姜焼きの組み合わせはちょうど磁石の両極。近づけると自然に寄り添っていきます。
けれどローヌのほうはまったく対照的でした。同極を近づけたように、すーっと離れていく感じなのです。

もちろんベリーAにも酸やタンニンはしっかり感じるのですが、なぜかすんなり料理の味と溶け合います。
なぜなんだろうか。タンニンの質が違うのか…。分かりません。

ただし予想通り、醤油ダレとローヌの組み合わせは問題ナシ。違和感は特に感じません。
なのでもっと脂の旨みが前面に出るような料理、たとえば和風スペアリブなんかだったら、かなりイイ感じで合うかもしれません。

一方、ベリーAとタレとの相性はさらにバッチリ。絶妙といえるほどです。
中身は醤油・みりん・日本酒なのですが、純和風なテイストがベリーAの柔らかさとよく合います。
醤油味ベースの他の料理との相性も試してみたくなりました。鶏の唐揚げなんかとはよく合うはずです。

生姜焼きと日仏ワイン対決。結果はある程度予想はしていましたが、ここまで好対照とは。
ワインと食事の相性は大事だな、と改めて発見した気がします。

機会があれば「ベリーA×生姜焼き」、ぜひ試してみてください。今回はかなりオススメです。
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by inwine | 2008-11-12 14:24 | 日本ワインを飲む
日本のおかずを訪ねる。<2>
食卓のフツーのおかずと日本ワインの相性を探る大好評(?)シリーズ、第二弾!
今回のテーマは「豚肉の生姜焼き」です。

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生姜焼きと日本ワインはいかにも合いそうな組み合わせだと前から思ってました。
でもあまり意識して、ワイン一緒に食べたことはないような気がします。はたして相性はどうでしょうか。

ところで、いつもいつも「ムシャムシャ、バクバク。ゴクリ。おお、合う!合うぞ!」などと言ってるだけでは芸がありません。
なので今回は比較基準にするため、一緒に別のワインも飲んでみます。こちらは海外のワインです。

まず日本代表選手。葡萄の品種は、ずばりマスカットベリーA。古い歴史を持つ、日本が誇る交配品種です。
銘柄はまるき葡萄酒の「勝沼新鮮組ベリーA」。

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お値段は1600円。比較的低価格帯で、この品種の「スタンダード」という印象のワインです。

対する海外のワインは豚肉との相性を考えて、グルナッシュやシラーなどのローヌ系品種を探すことにしました。ただし、あんまり酒質や樽のニュアンスが強くないヤツのほうが比較しやすいはず。
そんな条件で見つけたのが、コレです。

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ヴェルジェ・デュ・スュドの「ヴァン・ド・ペイ・ヴォークリューズ・グルナッシュ・シラー」。フランス・ローヌのワインです。
ブルゴーニュの白で有名なヴェルジェが、南仏で「リーズナブルで気軽に楽しめるワインとして、農協が造った葡萄を醸造した」とのこと。
お値段はベリーAとほぼ同じ1780円。よさげです。

早速、ワインをグラスに注いでみました。どちらも色合いはきれいなルビー色。よく似ています。
一口ずつ飲んでみます。

うん、イイ! いきなりですが今回のワイン、どちらもかなーり美味しいです。
ともに親しみやすい果実味が魅力。引っ掛かりを感じるような過剰な要素はまったくなく、すんなりと喉を通っていきます。

ただし酸やタンニンなど各要素の輪郭が、よりくっきりと感じられるのはローヌ。
ベリーAも決して甘いだけでなく、適度な渋みや酸味があってイイ感じなのですが、骨格の強さよりもチャーミングな味わいが印象的です。果実味のボリュームもローヌのほうがあるようです。

この時点で料理との相性をイメージしてみたのですが、意外にローヌもイケるような気がしてきました。豚肉の脂身との相性がよさそうです。
一方、ベリーAのほうは品種の魅力である独特の香りが、タレの醤油といかにも合いそう。

さて、いよいよ実食!

…なのですが、長くなったので続きはまた次回です。
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by inwine | 2008-11-09 12:11 | 日本ワインを飲む
日本のおかずを訪ねる。<1>
kurouhouganさんのブログのこの記事に触発されて、アジの干物とワインの相性を試してみよう!と思い立ちました。
お相手のワインはもちろん甲州です。

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今回、選んでみたのは奥野田葡萄酒の「夢郷奥野田 白」。

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現行商品ですがヴィンテージはなんと2000年です。
色もかなり琥珀がかっていて、はっきりと経年を感じさせます。

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今回は干物の独特な香りや旨みが、熟成甲州のヒネた感じに合うのでは?という作戦。
kurouhouganさんの「干物の場合、少し酸化したようなニュアンスが欲しいかもしれません。」というコメントを参考にさせていただきました。

まずはワインを一口。
香りはまさに予想した通り。イイ感じの酸化熟成香が感じられます。
好き嫌いは別れるかもしれませんが、ほんの少しシェリーを感じさせるこういう香り、個人的には好きです。
さらに甲州独特のアロマもしっかりとあって嬉しい。
味わいはかなりの優しさ。年期の入った熟成感と雑味のないまろやかさが魅力的で、するすると喉を通っていきます。
これは作戦成功の予感!

さてアジは…。

ムシャムシャムシャ。うーん、脂がのっててウマー。イノシン酸の旨みが脳を直撃です。
吉祥寺ハモニカ横丁の魚屋さん、イイ仕事してます。

半身を食べつくしたあたりで、ワインをごくり。
お! いいじゃないですか!
やはり熟成感と干物の個性がうまい具合にぴったり。アドバイス通りの結果です。さすがcrowさん。
楽しく食事とお酒がすすみます。予想以上の相性の良さでした。
(実はこのあと、もう一枚焼いて完食。ワインも一人で半分以上飲んでしまいました。)

大成功のマリアージュで調子に乗り、別の日に丸干しにも挑戦しました。

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合わせたのはコレ。シャトー酒折の「甲州 2005年ドライ」です。

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うん。これもイイです。「ドライ」の名の通り、キリッとした辛口の味わいがアジをうまく引き立て、生臭さはまったく感じません。ちょうど辛口の日本酒を合わせているのと同じ感触でした。
やはりこちらも、おかずとお酒がどんどんイケる幸福な相性です。

思えば日本ワインは日本の食卓に合うなどといいながら、こういうおかずと合わせた例をあまりブログに書いてなかった気がします。
今回をいい機会に、これからは「日本のおかず」との組み合わせをどしどし試してみることにします。
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by inwine | 2008-10-21 10:44 | 日本ワインを飲む
あづみアップル 「Deuxiemeシリーズ ピノ・ノワール2006」
あづみアップルの「Deuxiemeシリーズ ピノ・ノワール2006」を飲んでみました。

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まだ若いヴィンテージながら、外観は熟成を感じさせるオレンジっぽい色合い。これは以前に飲んだ上位クラスのアイテムも同じでした。
温度がやや低かったこともあるのでしょうが、最初、香りはあまり立ってきません。口に含むとまずしっかりした酸とアルコール感があり、外観の印象よりも骨格を感じます。タンニンも十分ありますが、こなれていて心地よい。これはよさそう、と思いながら食事とともに少しずつ飲んでいると…。

おお! どんどん美味しくなっていきます!!
アメのような厚みのある甘さと、ハーブのような清涼感。スミレやバターなどの瑞々しいアロマのほか、黒い果実などの要素も豊かに感じられます。味わいも、飲むたびに旨みが増していくような印象でした。ワインを味わうときは、やっぱり時間経過を待つことも大事ですね。

ちなみに今回、一緒に食べたのはこんなモノたち。

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スモークした鴨のソテーと、前に北海道ワイン会で教えてもらった白糠酪恵舎のモッツアレラ。それに地元でとれた赤カブとブロッコリーです。
ピノ・ノワールらしい官能性と国産ワインならではの優しい味わいを持ち合わせた今回のワインは、どれにもピッタリ。特に北海道のチーズとは、何だかほっとするようなマリアージュでした。

あづみアップル、さすがの実力です。お値段はなんと1500円。最近のブルゴーニュでは、もうこの価格帯が事実上存在しないことを考えると、お買い得としかいいようがありません。日本の薄ウマワイン、バンザイ!
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by inwine | 2008-10-11 11:08 | 日本ワインを飲む