山形ワイナリーめぐり<4> タケダワイナリー&天童ワイン

山形の旅、最終日はまずタケダワイナリーへ。

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午後1時にうかがう予定だったのですが、少し早めに着いてしまいました。
ワイナリーはまだ昼休み。
「よかったら畑でも見ていてください」のお言葉に、すぐ裏手の畑を見せてもらいました。

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垣根で仕立てられたシャルドネ。樹齢の高そうな幹です。

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下草の奥に隠れた土を、少しすくってみました。

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ふかふかでいかにも水はけがよさそう。鼻を近づけると健康そうないい匂いがします。
自然の力が伝わってくるような土でした。

敷地をさらに進んだ畑もちらっと拝見。こちらは青々した草が生い茂っていました。

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なぜか敷地内ではスプリンクラーが激しく稼動中。
芝があるわけではないのにと不思議だったのですが、この理由は後で判明します。

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1時にワイナリーの昼休みは終了。合図の鐘が鳴り響きます。
まもなく出先から岸平和寛さんが戻られました。

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岸平さんは醸造を担当する社長・典子さんのご主人。
忙しく営業活動に歩き回られ、ワイナリーの顔として活躍されています。
この日も夜から、東京・千駄木ののだやさん主催のワイン会に出席される予定。
ご多忙の中、少しだけごあいさつさせていただきました。

ピノ・ノワールの畑の場所を教えていただき、案内役のスタッフの方と一緒に向かうことに。
ワイナリーの前にはこんな雄大な風景が広がります。

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見渡す限りの葡萄畑はすべて自社の所有です。圧巻の風景でした。
ちなみに先ほど鳴った昼休み終了の鐘は、ちゃんと山の上にも届くそうです。

この日は総出で草刈りの真っ最中。
職場体験に参加していた中学生も作業に加わっていたそうです。
そういえば、駅で改札してくれたのも中学生たちでした。

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しばらく歩いたあと、これかなという場所を発見。
大粒の房がついています。ピノ・ノワールの樹はわずか2列のみ。

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道すがら、栽培担当の方とも立ち話。
「ピノ・ノワールを見に行ったっていうから、場所分かるかなって話してたんですよ。いい葡萄でしょう?」

はい。ホントに元気そうな葡萄でした!

ワイナリーに戻り、設備を見学。まず向かったのは地下の貯蔵室です。

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実はさっきのスプリンクラーはこの真上の地面を冷やしていたんだそうです。
おかげで中はひんやりとした涼しさが保たれていました。

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醸造設備やセラーなどもちらりと見せてもらった後、試飲室で試飲をお願いしました。

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飲んだことのあるアイテムも多かったのですが、やはり葡萄の充実を感じるものばかり。
ベリーA主体の『アサンブラージュ』赤は名前の通り、ブレンドがまさに絶妙。
白(シャルドネ&ベリーA)とともにコストパフォーマンス抜群のワインです。

コストパフォーマンスといえば、定番『蔵王スターワイン』も外せません。
1260円という価格ですが、バランスのよさと優しい味わいはお見事のひとこと。

「キュヴェ・ヨシコ」などのプレミアムワインと、こうしたお買い得なワインの両方が
ラインナップされているのが、タケダワイナリーの魅力です。

今回は『ドメイヌ・タケダ ブリュット シャルドネ 1997』、『蔵王スターアイスワイン 2007』なども購入。
壮大な畑を横目に見ながら、ワイナリーを後にしました。皆さん、お世話になりました!


かみのやま温泉駅から電車に乗り、天童駅へ。次に向かうのは天童ワインです。

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駅からはタクシー。運転手さんが偶然、ワイン好きということでなんだか話が盛り上がりました。

ワイナリーの見学は要予約ということで、今回は試飲のみをお願いすることにしました。
お相手していただいたのは、醸造の責任者・佐藤政宏さん。

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ワイナリーとしての創業は1984年。山形のワイナリーは創業が古いところが多いため、
「ウチは歴史が浅いんです」と佐藤さん。
けれど25年という月日は決して短いとはいえません。

山形に戻る前には、山梨のまるき葡萄酒で修行をされた経験も。もう30年近く前の話だそうです。
ワイン造りの苦労をお聞きしたところ、農家さんとの関係作りについて話を聞かせてくれました。

佐藤さんが山形に戻って仕事を始められた頃は、ワイン用葡萄に関する理解はまだ高くはなく
質の高い葡萄を手に入れるのに苦労したそう。
農家さんを交えてさまざまなワインを飲んだり、交流を深めながら
少しずつ信頼関係を築いていったということでした。

現在、天童ワインのフラッグシップといえるのが『原崎シャルドネ 2006』。

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この「原崎」(ばらざき)というのは地名ですが、
ワインの原料となる葡萄は一軒の農家さんの畑で作られています。
見事な斜面の写真がボトル裏にも貼られていました。

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味わいは品種の個性が真っ直ぐに打ち出された本格派。
樽も使われていますが、葡萄のポテンシャルをマスキングするような過剰な強さはなく
充実した果実の魅力が伝わってきます。中盤のボリュームがしっかりと感じられ、骨格も十分。
また丁寧に作られたことがうかがえる、クリーンさも備えています。
「こういうワインが作りたい」という造り手の思いが伝わってくるようでした。

よりリーズナブルな『山形シャルドネ 2008』もそうした個性の面はまったく同じ。
すっきりと飲める、清清しいワインです。迷わずゲットしました。

「ベリーAはお好きですか?」と聞かれたので「ハイ」と答えると、
「これはよく酸っぱいっていわれちゃうんですけど」と
『荒谷原マスカットベリーA』を注いでくれました。

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エチケットには「マロラクテッィク発酵」の文字がありますが
シャープでキレのある酸がとても美味しい。
山形独特のこの酸がワインにしっかりした骨格を与えています。
「酸っぱい」どころか、魅力そのものだと思いました。

もうひとつ驚いたのは『山形メルロー』。

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シャルドネ同様、メルロの品種個性がトップノーズからはっきり伝わります。
果実味もしっかりとあり、やはり葡萄のよさがうかがえます。
これはいいワインと思い、値段をみるとなんと1500円台。
思わず「安いですねー!」と言ってしまいました。こちらも購入決定です。

「栽培の契約をお願いするには、仕事だけでなく人間性も大事」と佐藤さんは言います。
ここだと決めた農家さんとは、収穫量が決まる前に契約してしまうそうですが
ときにはそうした全面的な信頼を裏切られ、苦い思いもしたことも。
さまざまな苦労を重ねた結果、現在は高品質の葡萄を確保しています。

ただ現在は農家の高齢化が悩みの種。
どの地方でも共通の問題ですが、自社畑を持たないワイナリーではより深刻といえます。
佐藤さんも解決策を模索中。きっと新しい道を見つけ、高品質のワインを造り続けてくれるはずです。

いろいろな興味深い話を聞かせていただき、思った以上に長時間、滞在してしまいました。
佐藤さん、お付き合いいただきありがとうございました!

タクシーを呼んでいただき、ふたたび天童駅へ。
これで今回の山形の旅は終わりです。

全部で7社のワイナリーを回りましたが、栽培、醸造、ワイン造りの方向性など
お会いした方の数だけ違う要素もあり、とても興味深い体験ができました。
一方でどなたもが共有する思いや課題があったのも確かです。
駆け足でしたが、今まで深く知らなかった山形ワインの魅力に、
少しだけ触れることができたような気がします。

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今回も実りのある旅でした。温泉も最高だったし、またすぐにでも出かけたい気分です。
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by inwine | 2009-07-16 17:18 | ワイナリー訪問
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