九州の旅<2> 由布院ワイナリー

九州の旅、次に訪れたのは由布院ワイナリー。
由布院は観光地として有名ですが、ワイナリーがあるのは隣の南由布。
こちらはかなりのんびりとした土地で、駅も無人駅です。

c0140044_551268.jpg


まずは今日の宿「ゆふいん時遊館」へ。
この宿の隣にはソーヴィニヨン・ブランの畑があります。

c0140044_5513557.jpg


実はここの葡萄から宿専用のワインが作られているんです。
醸造はもちろん由布院ワイナリー。
栽培はワイナリーをアドバイザーとして、所有者のホテル側が管理しているそうです。
このワインの一般販売はないそうなので、今夜の食事が楽しみ。
ワイナリーへ向かう前に畑を見せてもらいました。

c0140044_552214.jpg


写真のように周囲は水田。このあたりは本当に水田が多く見られます。
後から聞いた話ですが、この畑も元々は田んぼだったとのこと。

はたして今年はどんな年になるのか。

c0140044_5523387.jpg


さて荷物を預かってもらい、ワイナリーへ!

c0140044_553172.jpg


きれいな外観です。案内していただいたのはスタッフの田羽多さん。
最初にシャルドネバレル615・2007と
中川サンジョヴェーゼ・ロゼ「SAKURA」を試飲させてもらいました。

c0140044_5532890.jpg


「615」とは葡萄園のある土地の標高。つまり615メートルです。
一般的に葡萄栽培の限界標高は800~1000メートルと
言われているそうなので、なかなかの高地といえます。
(ちなみに赤で力を入れている山ソーヴィニヨンのワイン名は「645」)

樽熟成期間は一年未満。新樽はほとんど使わないそうです。
やわらかい樽香がエレガントな柑橘系の香りとぴったり。
ボディもしっかりと感じられ、
さらにフィニッシュには果皮のニュアンスと豊かなミネラル感が。
とても綺麗で魅力的なワインです。

サンジョヴェーゼのロゼはフレッシュな果実味があふれる
チャーミングなワイン。
赤ワインの醸造フローを経て作られていて、色もロゼとしてはやや濃い目。
骨格もきちんとあるため、食事と一緒にしっかり楽しめるワインに仕上がっています。

現在、ワイナリーで正規に販売しているのはこの2アイテムのみ。
「無理にたくさんは作りません。だから売り切れたらそのまんま。」と笑う田羽多さん。
うーん、潔いです。

次に中の設備を案内してもらいました。現在はほとんど作業はお休みとのこと。
醸造担当の東さんもお休みされていて、お話は聞けませんでした。ちょっと残念!

c0140044_554198.jpg


醸造作業は東さんがほとんど一人で行っているとのこと。
ピジャージュなどの手作業もひとりきりだそうです。

c0140044_555831.jpg


そのためか各設備は、コンパクトでいかにも効率良さそうな配置でした。
手作り感がリアルに伝わってくる感じです。

c0140044_5554458.jpg


この樽の中に眠っているのはシャルドネ。香りだけテイスティングさせてもらいました。

c0140044_55681.jpg


さきほどの2007年同様の柑橘系の爽やかな香りに加え、
こちらはエステル系というか、より甘い果物のような濃厚な芳香が。
いいですね~。
まもなくボトリングして、年内にはリリースする計画だそう。
その日が待ち遠しくなりました。

「日本では風土に合った日本らしいワインを作らないとダメ」と田羽多さん。
「いきなりワインの東大に入ろうと思っても無理ですよ」と
独特の言い回しで持論を語ってくれました。

ちなみに田羽多さんが最近、感銘を受けたのは韓国のマスカットベリーA(!)。
現地で味見したそうですが、甘さも凝縮感もかなりのものだそうです。
畑はすべてギュイヨ・サンプルの垣根。糖度はなんと24度まで上がるとのこと。
内陸で栽培されているらしいのですが、なんだか凄い話です。

農家が醸造したワインも飲ませてもらったところ、かなり美味しくて驚いたという話でした。
もしかしたら将来は韓国から葡萄が…?
ウソみたいな話ですが、意外と有り得ないことじゃないのかも。

長々とお話を聞かせていただいた田羽多さん、ありがとうございました!

c0140044_5564357.jpg


試飲コーナーの棚には訪れた有名人のサイン入りボトルが。
芸能人の名に混じって、ブルゴーニュのシモン・ビーズや
初代世界最優秀ソムリエのジャン=リュック・プトーの名前もありました。

c0140044_5572120.jpg


最後はサンジョヴェーゼの畑へ。こちらも周囲は水田です。

c0140044_5584374.jpg
c0140044_559942.jpg


隣の小屋には鴨がたくさん。合鴨農法でしょうか。

c0140044_5594027.jpg


さて宿へ戻って、お待ちかねの夕食です。

c0140044_691340.jpg
c0140044_693471.jpg


いやー、正直ヤバイです。
オーナーのお母さんが手がけられているという野菜がメチャうま。
煮物、焼きもの、てんぷら。いちいち美味しくて、ほっとため息が出るほど。
味付けも絶妙で嬉しくなります。
実を言うと、昨日の宿の料理があんまりイマイチモゴモゴモゴ…だったので
よりいっそうの感激でした。

さて、お待ちかねのソーヴィニヨン・ブランは?

c0140044_6101867.jpg


いやー。これも負けず劣らずイイ!
トップノーズは品種独特の青いハーブ香が強く迫ってきます。
そしてグレープフルーツよりも強めの柑橘系の香り。
やや酸化のニュアンスが感じられますが、
それがボディにいっそうのふくらみを与えている気がします。

味わいは爽やか。でも途中で尻すぼみになることなく、
中盤のボリュームがあり、ミネラルもしっかり感じます。
野菜の天ぷらとの相性はお世辞抜きで感涙ものでした。

お話を聞くとこのワイン、実はアルコール度数が14%近くあるとのこと。
収穫時の糖度はなんと22度まで上がるものもあるそうです。

c0140044_6105547.jpg


すごくボディのあるワインだなと思ったのですが、それも納得。
実際、豊後牛のイチボ肉の鉄板焼き
(これがまた脂っこくなく、旨みたっぷりで激旨)にもバッチリ合いました。

c0140044_6123247.jpg


こんなSBもあるんですねー。ホントいい経験をさせていただきました。

ちなみにこのホテル、交代制の貸切露天温泉も実に快適。
部屋の広さや清潔さも含めてかなりオススメです。
由布院ワイナリーにお出かけの際は、ぜひ!
(写真は部屋から見える葡萄畑)

c0140044_6151096.jpg

いやー九州ワイナリーめぐり、なかなか刺激的な経験が続きます。
[PR]
by inwine | 2009-06-03 06:20 | ワイナリー訪問
<< 九州の旅<3> 久... 九州の旅<1> 安... >>